研究課題/領域番号 |
63460082
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
中村 保 静岡大学, 工学部, 教授 (70023322)
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研究分担者 |
今泉 晴樹 静岡大学, 工学部, 教務員
平岩 正至 静岡大学, 工学部, 助手 (70022027)
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キーワード | 高密度粉末成形 / 高強度複合材料 / 多軸動油圧プレス / 圧密成形 / 焼結底付き薄肉缶 / 中空薄肉管 / 薄板 |
研究概要 |
1.代表者が提案した摩擦押出しによる底付き薄肉缶、中空薄肉管および薄板の成形を行うために、上下複動油圧ラムおよび水平油圧ラムを揃えた多軸動油圧プレスを設計し、プレスメーカにて製作した、本プレスでは、4つのラムの荷重と変位を独立に負荷し、また正確に計測しうるシステムとなっている。 2.各種摩擦押出しに必要な形成用工具を試作し、製作した。これらの工具を、上記多軸プレスに設置し、予備的試験を実施している。 3.申請時に計上した焼結用超高温不活性ガス雰囲気炉の経費が不足したため、簡易の不活性ガス雰囲気炉を試作した。 4.多軸動油圧プレスの製作に時間がかかり、納入時期が遅れたため、当研究室で試作した底付薄肉缶の成形装置を用いて、異種金属の重ね板を素材として、2層および3層の底付薄肉缶の成形を行った。その結果アルミニウムと銅、銅と軟鋼、銅とチタン、軟鋼とチタンのいずれの組合せでも、ポンチ面圧の増加に伴い成形高さが増加し、それぞれ1.5GPa、2.5GPa、2.4GPa、2.3GPaでほぼ十分な成形高さが得られた。ただし、ポンチ側の内側素材を外側素材より大きな変形抵抗にした場合の方が摩擦押出しに有利であることがわかった。また、異種金属同士の界面において、ほぼ十分な密着が生じていることが確認された。 5.アルミニウム、銅、鉄、チタンおよびステンレスの各種粉末を用いて、圧密成形を行い、圧密面圧と圧密密度の関係を調べた。さらに、この圧密素材を焼結することなく冷間で後方押出しおよび摩擦押出しすることにより底付き薄肉缶の成形が実現できた。 引続き、多軸動油圧プレスに組込んだ薄板成形用工具を用いて、異種金属の重ね板素板および金属粉末などの摩擦押出し成形を行い。加圧面圧と相対密度および製品強度・寸法等の関係を解明してゆきたい
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