研究課題/領域番号 |
63460084
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械工作
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
古川 勇二 東京都立大学, 工学部, 教授 (10087190)
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研究分担者 |
横川 宗彦 東京都立大学, 工学部, 助手 (10191496)
諸貫 信行 東京都立大学, 工学部, 助手 (90166463)
佐久間 秀夫 東京都立大学, 工学部, 助手 (20128573)
大石 進 青山学院大学, 工学部, 助教授 (70094258)
坂木 康晃 東京都立大学, 工学部, 教授 (50083332)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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キーワード | エッチング / 微細加工 / 仕上り精度 / コンピュ-タシミュレ-ション |
研究概要 |
部品形状の微細化、複雑化に対処するために、被削材料の結晶構造を利用して形状を創生する異方性エッチング技術を確立することを目的とした。 そこで、水酸化カリウムベ-スのエッチャントで単結晶シリコンを異方性エッチングし、エッチャント(組成および温度)、結晶方位が形状形成に及ぼす影響などについて実験的に解明し、その結果をデ-タベ-ス化した。また各因子と仕上り形状、加工能率の関係を見出し、実験式を確立した。 その結果、水酸化カリウムベ-スのエッチャントでは、イソプロピルアルコ-ルの有無によって仕上り精度および性状が左右され、イソプロピルアルコ-ル飽和液が適することがわかった。また水酸化カリウムは35wt%が表面性状、加工能率ともよく、エッチャント温度は60℃程度がよい。また結晶方位によってエッチ速度が異なり<130>方向が最も速く、<110>方向が最も遅い。 これらのデ-タから、初期パタ-ンからエッチングが進行する過程の法則を見出し、その過程をシミュレ-ションするためのアルゴリズムを確立し、そのシミュレ-タを16ビットパソコン上で開発した。これによって任意パタ-ンをシリコンに焼付けエッチングする場合の結晶方位とパタ-ンのエッチング、仕上り精度と加工能率の予測、また時間経過にともなう仕上り形状を2次元、3次元グラフィックスでビジュアルに得ることができるようになった。これによって、要望する形状を得るために適するパタ-ン形状、たとえば凸部コ-ナ-のだれを防止するマスク形状などを事前に求めることができるようになった。 以上のように、異方性エッチングの加工過程が解明でき、仕上り精度も事前に予測できるようになった。
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