研究概要 |
連想記憶モデルHASPのハードウェア化に関する研究を行った。HASPのハードウェア化に当り、別途完全ディジタル型のニューロチップVLSIを開発してた。完全ディジタル型のニューロチップとしては世界初のものであり、一つのチップ内に6個の細胞体と84個のシナプスを登載している。入出力情報は実際の神経系と同様に、パルス密度でアナログ情報を表現している。各神経細胞は非同期に動作するので、単にチップを接続していくだけで、無制限に大規模はニューラルネットワークを構成することができる。 本研究では、ニューロチップを用いて構成したニューラルネットワークを計算機に接続し、制御するためのシステムを構成することを主眼とした。このニューラルネットワークをVMEバスを介して計算機に接続することにより、細胞体の内部電位、シナプス荷重値を動的にモニタ,変換可能なシステム構成とした。ニューラルネットワークのアプリケーションをハードウェアに依存しない形で記述できるようにするため、制御ソフトウェアに段層構造をもたせることとした。それらは、アプリケーション層、マクロ層、プリミティブ層である。プリミティブ層でハードウェアに依存する部分を吸収する。マクロ層がアプリケーションとプリミティブ層のインターフェイスを提供する。マクロ層を介してニューラルネットワークを制御することにより、ハードウェアに依存しないアプリケーションの開発が可能となる。 現在システムの開発をほぼ終了し、テストを行う段階である。
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