研究課題/領域番号 |
63460125
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中島 将光 京都大学, 工学部, 助教授 (60025939)
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研究分担者 |
末田 正 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (20029408)
北野 正雄 京都大学, 工学部, 講師 (70115830)
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キーワード | 光変調 / 光復調 / 光通信 / 超高速 / 光集積回路 / 光導波 |
研究概要 |
1.光変調用誘電体導波路の低損失化光変調器を幾つか組み合わせる場合、相互干渉を避け、また、全体としての損失を減らすことが重要である。すなわち、光導波路の曲がりや分岐の損失を見積り、それを最小化するために、従来のものより簡潔で精度のよいビ-ム伝搬法の新しいプログラムを開発し、前に提案した低損失化光導波素子に適用した。形状を最適化した場合、曲がり導波路、分岐導波路ともに損失が数分の一に減少することが分かった。 2.光分岐導波路の散乱行列分岐導波路を用いて干渉型光変調器を構成する方法は、高い感度を有するものとして最もよく研究されている。この分岐は見かけ上、1つの入口と2つの出口とをもつので、普通、3開口素子として考えられているが、干渉効果を考慮して、マジックTあるいはハイブリット素子のような4開口と表現されるようになっている。しかし、光導波路は誘電体で出来ており、特に逆相の光が干渉する際には放射モ-ドにも結合するので、厳密には高次モ-ドを含めて無限開口素子として扱うべきである。最低6端子開口素子とすれば、エネルギ-保存則も満たされ、必要十分であるので、これを定式化した。 3.縦続結合光変調新たなタイプの縦続結合光変調法を提案し、上に得た公式によって分岐部の損失をも考慮して、その変調特性を解析した。また、第2高調波を使用した副搬送波多重通信システムの基礎的な特性を明らかにした。 5.高速光検波アヴァランシ・フォトダイオ-ドに直接検波として殆ど応答しない高い周波数で変調された光波を印加し、変調周波数に近い局部信号で励振することによって、直接検波するより大きな周波数変換復調信号が得らることを実測し、理論と定性的に一致する結果を得た。
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