研究課題/領域番号 |
63460149
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
芳村 仁 北海道大学, 工学部, 教授 (20001133)
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研究分担者 |
佐々木 康彦 北海道大学, 工学部, 助手 (10125320)
三上 隆 北海道大学, 工学部, 助手 (00002303)
韮澤 憲吉 北海道大学, 工学部, 助教授 (50002035)
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キーワード | サイロ / 耐震設計 / 不連続体 |
研究概要 |
寸法の異なる二種類のサイロ模型(コンクリ-トステ-ブサイロ)振動実験を実施したほか、ステ-ブサイロの動的挙動に関する理論的な検討をめざして、“ステ-ブ・サイロ要素"と呼ぶ、固有振動解析のための動的解析モデルの開発を進めた。壁体構造の不連続性に起因する剛性低減を考慮したステ-ブサイロ要素における剛体間バネの剛性評価方法と実物サイロの固有振動解析への適用計算例について検討を加え成果を得た。主な成果は次のようである。 1.円筒状の“剛体-剛体間バネ-円弧梁"系モデル(以下、円筒状RSB系モデルと略称する)を2つの水平面で切断して取出した構造要素をステ-ブサイロ要素とし、両境界面での4個の変位・回転成分を節線変位とする。さらにこれらの節線変位は円周方向にCOSnψあるいは Sinnψ分布形(nは円周方向波数、ψは円周方向座標)をなすとし、その節線変位振動幅をこの構造要素の未知量とする。このような円筒状RSB系モデルの“有限要素化"により動的解析モデルの簡略化と自由度の大幅な低減が可能となった。 2.ステ-ブサイロ模型と円筒シエル模型との共振振動数の比較からステ-ブ継目による壁体構造の剛性低下が示される。またこの壁体構造は履歴復元力特性を持ち、その応答は非線形特性示す。 3.模型最上部に位置するフ-プの軸方向動ひずみは断面変形を伴う円周方向モ-ドと強い関連性をもつ。そのため内部が空の状態の方が断目の影響で壁体構造の剛性が低く、地震波加振時には断面変形を伴う振動が励起し易く、外壁を締めつけるフ-プには内容物詰込み状態よりも大きな動ひずみが生ずる。
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