研究課題/領域番号 |
63460158
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
浜田 政則 東海大学, 海洋学部, 教授 (30164916)
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研究分担者 |
三浦 房紀 山口大学, 工学部, 助教授 (60109072)
北原 道弘 東海大学, 海洋学部, 助教授 (60135522)
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キーワード | 液状化 / 埋立地 / ライフライン / 埋設管 / 側方移動 / 地われ / 地盤の陥没 |
研究概要 |
大型土槽(幅2m、奥行き0.8m、高さ1.5m)を用いて液状化地盤の側方移動実験を行い、永久変位の発生メカニズム解明に関し以下のような基礎的知見と情報を得た。 (1)液状化地盤は流体的な挙動を示し、地表面が平担な場合でも噴砂孔に向って大量の土砂が移動する。 (2)地盤変位が発生する起点付近の地盤は砂層の流出により陥没し、変位の収束する地点では地盤は隆起する。この実験結果は1983年日本海中部による能代市での事例及び1964年新潟地震による新潟市の事例と定性的に一致する。 (3)地盤の永久変位量に最も大きな影響を与える要因は液状化層の厚さである。 (4)液状化層の勾配などの他の要因が永久変位量に与える影響は比較的小さい。 次に能代市及び新潟市での永久変位の測定結果及び既往土質資料をもとに、永久変位量の影響要因について分析し、以下の結果を得た。 (1)液状化層の厚さは永久変位量に密接な相関性を有している。 (2)永久変位の発生地域はわずかであるが地表面が傾斜しており、ほぼ傾斜方向に地盤変位が発生している。しかし、地表面勾配と永久変位量には顕著な相関性は認められない。微地形から見ると、自然堤防や砂丘などの微高地より旧河道などの低地に向って地盤の永久変位が生じている。人工改変などにより地震後の地表面勾配は小さくなったが、旧地形では地表面がある程度傾斜していたものと考えられる。 (3)中・小河川が存在し、その方向に地盤変位が発生している。中・小河川は大河川のかつての本流や河道の一部であった。
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