• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1988 年度 実績報告書

寒冷地におけるケーソン型構造物の耐氷設計法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63460159
研究機関北海道大学

研究代表者

佐伯 浩  北海道大学, 工学部, 教授 (30001209)

キーワードケーソン型構造物 / 内圧予測 / 海氷 / 透水係数 / ダルシー則 / ブライン排出
研究概要

ケーソン型の海岸構造物を寒冷地海岸・海洋に建設する場合、その中詰材が寒さのために結氷する場合、相変化に伴う体積増加により内圧が増加し、その内圧によりケーソンが破壊することがあり、そのため、ボーフォート海等に建設されるケーソン型構造物の場合、断熱材利用と内部ヒーティングをしている。著者等は海氷の場合比較的透水係数が大きいことから、透水する海水の体積以上に上部に空間を設ければ良いことを過去の研究で示した。本研究においては、砂及び砂利を含む海水の内詰材の場合について詳細なる研究を行った。砂及び砂利を含む海氷の透水係数は、本研究より、砂の粒径と内圧それに氷温に強く依存することが明らかとなった。さらに、砂や砂利を含んだ海氷の場合は、海氷のみの場合と違ってダルシー則が成立しないことが明らかとなった。詳細な実験より、その理由として、氷厚の増加により排出されるべき、ラインが砂や砂利によって阻止され、それらの上部に溜ることにより、局部的に非常に強度の弱いところが数多く存在するためと結論づけられた。よって、一定圧のもとでも時間の経過とともに氷みちが形成されるため、透水係数が一定になるのに長時間を要するし、圧力を増加すると、さらに透水係数が増大することが明らかになった。また模型のケーソンとして鋼製タンクに砂利と海水を内詰材として実験を行ない、タンクの変形量、内圧、氷温、水温の鉛直分布、氷厚変化を測定した結果、タンクの五分の四が凍結しても内圧は1〜2気圧以下であることが明らかになった。また、この時の内圧変化の式を導出し、実験より得られた透水係数を用いると内圧の変化を良くシミュレートできるよことを明らかにした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 村木義男/角原英人/後藤克人/山下俊彦/佐伯浩: 第35回海岸工学講演会論文集. 35. 482-486 (1988)

  • [文献書誌] 佐伯浩/後藤克人/角原英人/村木義男/泉洌: 第4回寒地技術シンポジウム論文集. 4. 289-296 (1988)

URL: 

公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi