研究概要 |
1)粘土系懸濁質の200mg/L〜10,000mg/Lまでの大きな濃度範囲で、50cm/minの表面負荷率までの安定な運転の可能な事を複筒型のペレット流動床リアクトセパレ-タによって可能とした。 2)ALT比とPT比の適切な組み合わせについて検討し、N100アコフロックについて、ALT/PT=2といった組み合わせが良好な粘土ペレットを作るのに有用な目安であることを見出し、ALT比は-20mV位の値にZPを持ち来す値で良いことを見出した。この値はランダム凝集の発現に必要な-10〜15mVに比して低く、高密度のペレットを作るために必要な低ALT比のより有利な条件である。機構についての検討を行っている。 3)ポリマ-の導入によって結合強度がどのように強化されるかを回分式フロック形成試験によって行い、PT比を一桁増すことによって、結合強度がほぼ2桁も増すことを定量的に計測しえた。 4)下水処理場において、活性汚泥および沈澱池汚泥の10,000〜1,000mg/Lの広範囲の濃度条件において、カチオン系ポリマ-による造粒分離試験を行い、30-50cm/minの高分離速度をうることに成功し、生成した粒子を6%程度の濃度の汚泥に数分で濃縮することに成功した。 5)生成したペレットの密度関数を求めたところ、ランダムフロックとしている性質を示し、粘土のような粒径によらない均質なフロックの作製(ペレット化)には成功しなかった。汚泥の脱水性はいちじるしく改善された。 6)高分子カチオンを加えたペレット様のフロックの好気性下における生物活性を酸素吸収速度と基質同化速度の二つを指標として調べた。ポリマ-を加えた場合の値をブランクの間に違いが無く、高濃度活性汚泥プレセスのセパレ-タ-としてこの式を用いうる。
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