研究課題/領域番号 |
63460167
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
都市工学・衛生工学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
丹保 憲仁 北海道大学, 工学部, 教授 (80001147)
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研究分担者 |
松井 佳彦 北海道大学, 工学部, 助手 (00173790)
清水 達雄 北海道大学, 工学部, 助教授 (10029291)
亀井 翼 北海道大学, 工学部, 助教授 (70001998)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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キーワード | 造粒分離プロセス / 濁度処理 / 色度処理 / 水の高速処理 / 下水の高度処理 / ペレット凝集 / 流動層分離 |
研究概要 |
流動床造粒プロセスによる高速度固液分離法を用いてさまざまな原水を処理するための研究を行い次のような成果を得た。 1)粘土系県濁質を対象として:カチオン系凝集剤(アルミニウム)と弱アニオンまたはノニオン系高分子凝集剤の2剤の最適用法に関する検討を行い、ALT比とDT比およびALT/DTの比についての適切な造粒操作條件を確立した。ALTについては、マイクロフロックのZPを-20m-付近に設定し、PT/ALT≒0.5となるような手順で注薬率を設定する。 2)粘土・色度2成分系について:濁度、色度がほぼ1対1程度もしくは色度の割合がそれ以下の場合には、流動層造粒分離を真のペレットに近い集塊物を生成して、高速で行いうる、濁度が10^2のオーダまで適用しえて、東南アジア、中国、アフリカなどの比較的濁度の高い、色度を共存する原水に対する有力な処理法となりうる。凝集條件は、色成分を凝集するための弱酸領域におけるZPが-10〜13nVであり、弱アニオン系高分子凝集剤をPT/ALT≒0.5で造粒可能である。 3)造粒・生物炉床システム:下水処理の最初沈澱池の替りに、アルミニウム添加、弱アニオン高分子添加によるLV100〜200M_oの高速造粒分離槽を用い、高分子成分と懸濁成分を分離した後、低分子BOD成分のみを滞留時間1時間程度の生物炉床で処理し、濁質温度、BOD共に10mf/i以下の良好な処理水を得、加えて凝集によるリンの除去も行なわれ、現在の活性汚泥法に替りうる下水処理法を提案した。 4)脱リン、窒素をも除く高度処理への適用:丹保、清水がコンセプチヤルな提案をし、短時間の実験で実理性を確かめていた、造粒プロセスとH〓〓〓〓プロセスを組み合せた高度処理の研究に着手し、有効性と処理の安定性を確かめた。本研究に続く一連の本格的な研究を開始することとしたい。
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