• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1988 年度 実績報告書

非線形動的相互作用を考慮した構造物の確率論的地震応答解析

研究課題

研究課題/領域番号 63460174
研究機関京都大学

研究代表者

南井 良一郎  京都大学, 防災研究所, 教授 (10027211)

研究分担者 鈴木 祥之  京都大学, 防災研究所, 助教授 (50027281)
國枝 治郎  京都大学, 防災研究所, 助教授 (50025962)
キーワード動的相互作用 / 確率過程 / 地震応答 / 非線形地盤 / 非線形構造物 / 確率微分方程式 / 動的不安定
研究概要

本研究は、軟弱地盤上の建築構造物の耐震安全性を、地盤・構造物系の確率論的地震応答解析を通して、定量的に明確にすることを目的として、本年度は、先ず、問題の定式化と解析法の確立を計ることを主とした研究を行なった。ここで得られた成果の概要を以下に示す。
表層地盤媒質の非線形性、不均質性および多相性等を考慮した非線形地盤の構成方程式を導びくため、既往の研究成果を検討し、特に、構造部材等の1次元履歴構成則の微分表示法を発展させ、地盤媒質の一般構成則を歪速度および応力の非線形1価関数を用いて1階常微分方程式として定式化した。地盤の破壊や履歴特性の劣化を表わす尺度として、累積履歴消費エネルギーや低サイクル疲労損傷などの累積型損傷の尺度の微分表現についても検討した。
次に、地震外乱を非線形地盤の不規則入力外乱に対する出力応答過程として考え、これらを確率微分方程式として定式化した。このような地震外乱の確率モデルに含まれる諸パラメータを、地盤での地震応答観測記録を用いて、確率論的に推定する方法について検討した。
以上の成果から、不規則地震外乱を受ける地盤・構造物系の確率論的地震応答解析が、同様な確率微分方程式として定式化され、マルコフ・ベクトル過程理論からモーメント方程式が導びかれる。この方程式は、非線形関数項を含み、モーメントの無限階層を構成するため直接解くことはできないが、状態変数の変域や性状に応じて異なる直交多項式を用いた異種混合型の有限級数展開表示の非正規同時確率密度関数を導入することによって、有限個の1階常微分方程式として確定され、非定常状態で数値的に解くことが可能となった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Ryoichiro,MINAI;Yoshiyuki,SUZUKI: Proc.9th World Conference on Earthquake Engineering. (1989)

  • [文献書誌] 國枝治郎: 日本建築学会大学学術梗概集. 1307-1308 (1988)

  • [文献書誌] Haruo,KINIEDA: Proc.9th World Conference on Earthquake Engineering. (1989)

  • [文献書誌] 鈴木祥之,上田純人,南井良一郎: 日本建築学会大学学術梗概集. 219-220 (1988)

  • [文献書誌] 鈴木祥之,山本雅史,南井良一郎: 日本建築学会大学学術梗概集. 217-219 (1988)

  • [文献書誌] Yoshiyuki,SUZUKI;Ryoichiro,MINAI: Proc.9th World Conference on Earthquake Engineering. (1989)

URL: 

公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi