研究課題/領域番号 |
63460183
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研究機関 | 北海道工業大学 |
研究代表者 |
大垣 直明 北海道工業大学, 工学部, 教授 (90048041)
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研究分担者 |
乾 尚彦 北海道工業大学, 工学部, 講師 (60151594)
苫米地 司 北海道工業大学, 工学部, 助教授 (40102785)
鈴木 憲三 北海道工業大学, 工学部, 助教授 (70002235)
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キーワード | 雪処理量(除雪量) / 堆雪空地 / 落雪形状 / 降雪量 / 積雪量 / 吹きだまり |
研究概要 |
本年度は、住宅地の雪処理シミュレ-ションを中心的に展開し、雪処理量と建築計画との関係を明らかにした。 1.対象住宅地(131戸)における雪処理シミュレ-ションの実施結果 (1)勾配屋根における落雪形状と窓下端の除雪回数の関係式を求めた。その結果を屋根の水平長さ・窓下端の高さと除雪必要回数の関係として図化した。 (2)各住戸ごとの一冬の除雪必要量を算出した。その結果、敷地内で発生する除雪量の平均はアプロ-チ確保のための除雪量が22.3m^3(24%)、車庫前・駐車スペ-ス確保のための除雪量が41.0m^3(43%)、住宅周りの除雪量が31.0m^3(33%)であり、駐車スペ-スに関わる除雪量が大きいことを明らかにした。 (3)除雪量に影響を与える建築的要因について明らかにした。アプロ-チ確保のための除雪量に最も大きな影響を与える要因は前面道路の位置であり、駐車スペ-ス確保のための除雪量に影響を与える主要因は駐車スペ-スの形式であり、住宅周りの除雪量に影響を与える主要因は屋根形態・窓下端の高さである。 (4)各住戸における敷地内堆積可能量および敷地外への排雪量を計算した。 2.除雪量算出の一般化のためのシミュレ-ションの実施結果 1.の結果を踏まえながら除雪量の一般解を得るために、【○!1】敷地規模・住宅の建築面積・道路位置・屋根形態を固定し、敷地と住宅の平面形状比を変化させ、住宅および車庫の配置可能範囲を求め、図化する【○!2】固定条件をそれぞれ変化させながら【○!1】の作業を繰り返す【○!3】それぞれの配置可能範囲内で除雪量を求める、の作業を実施した。 (1)住宅と車庫の配置可能範囲を求める一般式とその図化方法を求めた。 (2)無落雪屋根の場合の住宅・車庫の可能範囲は敷地および建築面積・道路位置により影響を受ける。この結果、無落雪屋根を用いた場合でも、200m^2以上の敷地が確保されないと車庫の配置は困難である。 (3)落雪屋根の場合は無落雪屋根より不利になり、特に東西方向に落雪する場合に住宅および車庫の配置条件は厳しくなる。 (4)除雪量の計算、分析 3.最終年度(平成2年度)の目標 過去2年にわたる研究成果をもとに、雪処理に関する設計資料の作成に主要な研究エネルギ-を注ぎたい。
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