研究課題/領域番号 |
63460208
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
林産学
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
山岸 祥恭 静岡大学, 農学部, 教授 (60022042)
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研究分担者 |
鈴木 恭治 静岡大学, 農学部, 助教授 (00109133)
丸山 則義 静岡大学, 農学部, 助手 (10022253)
滝 欽二 静岡大学, 農学部, 助教授 (00022252)
平井 信之 静岡大学, 農学部, 教授 (70023439)
吉田 弥明 静岡大学, 農学部, 助教授 (10126790)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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キーワード | 原料小片 / トリレンジイソシアネ-ト(TDI) / フレキシブルシ-ト / 粘弾性 / マルチ施工 / インシュレ-ション性能 / 防虫シ-ト / 雑草防除効果 |
研究概要 |
木質系フレキシブルシ-トは、水と反応してゲル化しゴム状弾性体を形成するTDIプレポリマ-を結合剤とし、鋸屑等の小片原料を成形して作られるが、成形条件如何(一次成形、二次熱圧締)で、柔軟なシ-ト状からかなりハ-ドなボ-ド状製品まで、巾広い材質の製品が得られる。また、鋸屑に他の各種小片原料を混用して、使途に応じたユニ-クな特性を付与することが可能で、新素材として注目されている。 この新規開発になる木質系フレキシブルシ-トの多角的利用開発を狙って、原料小片種類、結合剤添加量などの製造条件、用途に適したシ-ト材質、結合剤の粘弾性測定による物性の解明等に関する基礎的研究を実施し、さらに各産業分野への利活用を目途した実用フィ-ルドテストとなど広汎な試験研究および応用的研究を実施した。その結果、農業をはじめ林業、建築関係等巾広い産業分野で有効な資材として利用可能であることが立証できた。 農林業用資材としての利活用をはかるためには、工場生産プロセスでのドライイングコストの低減(成形工程で過剰の水を用いるため)によるコストダウンをはかる必要がある。マルチ用資材としてのフィ-ルドテストにより、農林業用資材としての有効性が認められたので、商業ベ-スでの果樹園、花壇培地、道路法面の緑化、林地における新規植栽事業への利用、さらにはグロ-バルな規模で問題化している砂漠緑化、乾燥地栽培への阻水板としての利用などの具体化が望まれる。 膨大な量の消費が見込まれる建材類への面材、あるいは複合パネルのコア-材、床材等に利用するためには、工場生産システムにおけるシ-ト比重のばらつき、厚さむらの規正をはかる必要がある。均一性に富むシ-トが得られれば、パネルの面材、床用シ-ト、難燃処理による自動車内装材への利用等さらに多くの利用分野が約束されよう。
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