研究課題/領域番号 |
63460212
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中村 良太 東京大学, 農学部, 助教授 (10011991)
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研究分担者 |
久保 成隆 東京大学, 農学部, 助手 (40134506)
後藤 章 東京大学, 農学部, 助手 (80162139)
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キーワード | 知識工学 / 知識工学用言語 / メッシュタンクモデル / 送水波 |
研究概要 |
1.管理アルゴリズムの定式化について 現場の管理操作の実態および経験に関して多数の人々から聞き取り調査を行い、多くの知見を得ることができた。実際の場においての操作はダムの管理者、農用水の民間管理団体、公官庁の事業所の三者の対立する要素を含み、それらのバランスの上に実際の操作が成り立っていた。これらの社会的な要素までを含む複雑な事象は、今までのコンピュータプログラムには扱いにくかったものである。しかし、知識工学用言語は元来文章の解析に用いるために開発された言語であることもあって、比較的容易にこれらの複雑な事柄を表わすことができた。これによって、この研究で行われている知識工学の応用によって、管理問題の分析と応用について新しい局面を開くことが十分可能であるとの確証を得ることができ、そのデータの構造の解析とプログラムの原形の開発が進められた。 2.河川・用水システムの解析 利根川上流域にメッシュタンクモデル及び非定常流モデルを適用し、前者においては、利根川の原始流況を再現し、それに基づいて、河川・用水システム内の還元量、循環量の見積りを行なった。その結果、この解析なしでは得がたい流域の特性を明確化できたが、いくつかの疑問点も浮かび上がり、これらについては、ひき続き調査が必要なことも明らかになった。 後者については、河川地形情報と演算時間に多少の問題点を残したが、おおむね、モデルを完成できた。
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