研究課題/領域番号 |
63460215
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
並河 清 京都大学, 農学部, 教授 (40026464)
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研究分担者 |
浦 元信 京都大学, 農学部, 助手 (10109043)
梅田 幹雄 京都大学, 農学部, 講師 (60201357)
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キーワード | 幼植物 / ロボット / ハンドリング / 画像処理 / 移植 / 把握 / ハンド / 引き抜き |
研究概要 |
バイオテクノロジ-の進展と共に、これらの技術の植物生産への適用が進行しつつある中で、植物生産レベルにおいては、まだ実験室レベルと同様の手法がとられ多くの労働力と時間を必要としている。そのためこのような幼植物に対する作業を小型インテリジェントロボットで行うことが社会的に要請されている。ここでは、幼植物に対するロボットハンドのハンドリングの問題,土壌中に植えられた幼植物の画像処理による抽出と、二次元位置の検出方法、移植用の幼苗評価法等について研究を行った。研究結果を要約すると次のようになる。 1.小さな球状の幼植物をハンドリングするハンドが作製できなかったため、ゴム製の植物収穫用ハンドを改良して実験に用いた。3本指による把握よりも、4本指による把握の方が把握できる確率が高くなることを示した上で4本指による把握実験を行った。また、指の変形量を歪ゲ-ジで検出し、把握の状態を知ることにより、把握位置を制御して常に植物を柔かく保持できるようにした。 2.幼植物に対する作業のひとつとして移植作業をとりあげた。幼苗を傷つけることなしに土付きでハンドリングできるハンド部を試作し、ロボットに移植作業を行わせた結果、かなりの確実さで苗を掘り取り移植用の穴に移せることがわかった。 3.幼苗の位置検出と移植に対する評価を行うために2台のカラ-カメラを用いた。幼苗と土との反射分光特性の違いから、G-Yの階調濃度を用いて鮮明な2値画像が得られることが理解された。また個々の苗を真横から至近距離で検出することにより、苗の寸法と茎の直径を求めることができ、幼苗評価手順の知見とした。 4.樹木の幼苗木の移植作業の自動化も今後必要になると思われるが、ここではひのきの幼苗の引抜き作業を行い、種々の知見を得た。
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