研究課題/領域番号 |
63470036
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
古川 路明 名古屋大学, 理学部, 助教授 (10011537)
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研究分担者 |
大久保 嘉高 理化学研究所, 研究員 (70201374)
篠原 厚 名古屋大学, 理学部, 助手 (60183050)
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キーワード | 重イオン核反応 / 中間エネルギー / 核反応生成物 / 微弱放射能測定 / 放射化学的方法 |
研究概要 |
本年度は実験設備の整備と実験の準備、予備テストをおこなった。 1.重イオンによる照射系の整備ーー理研リングサイクロトロンのE3実験室に落球式自動照射装置を設置し、その駆動テストを完了した。 2.ホットラボ室の整備ーー照射ずみのターゲット物質の化学処理をするための設備が整備され、短寿命核種の測定に用いるガンマ線測定システムの設置、調整を完了した。 3.測定系の設置と整備ーー名古屋大学における現有のガンマ線測定システムの能力を拡充するために、高純度ゲルマニウム検出器を購入し、その性能が要求通りであることを確認した。現在遮へい体の有効な利用とヨウ化ナトリウム検出器とのコインシデンス法の適用によってバックグラウンドの低減化に努めている。これによって速やかな測定と低レベル放射能の正確な測定が可能となる。本研究を進める際にぜひ必要な核反応生成物の微分飛程と角度分布の測定への道が開けた。 4.データ解析システムの開発と改良ーーガンマ線スペクトルの解析によって核種を同定・定量するプログラムの整備と理化学研究所・名古屋大学の間のデータ収集システムの統一は完了した。現在実際の使用の過程を想定してデータ・ベースの検討・整備を続けている。 5.従来の研究のまとめーーこれまでにおこなった原子核反応に関する研究結果を取りまとめて報文として公表するように作業を進めている。現在ニッケル・コバルトを陽子で照射した際のニッケルの長寿命同位体(ニッケル59、ニッケル63)の生成断面積の測定結果を整理している。
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