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1988 年度 実績報告書

カーボナタイトを構成する鉱物及びその生成環境の研究

研究課題

研究課題/領域番号 63470044
研究機関東京大学

研究代表者

堀内 弘之  東京大学, 理学部, 助教授 (80029892)

研究分担者 床次 正安  東京大学, 理学部, 教授 (80029850)
芳賀 信彦  東京大学, 理学部, 助手 (60011748)
小澤 徹  東京大学, 理学部, 講師 (00011651)
キーワードカーボナタイト / アルカリ複合岩 / 燐チタン鉱床構成鉱物 / ブラジルの風化土鉱物 / 磁鉄鉱 / アナターセ / ペロブスカイト
研究概要

カーボナタイト・アルカリ複合岩体を構成する鉱物について(1)組織や組成に関する記載、(2)結晶構造に関連した鉱物結晶学的な解析、(3)構成する鉱物の生成環境や風化などの二次的変質作用についての考察、などを行なった。対象とした鉱物は、ブラジルのミナスジェライス、ゴイアス州の燃・チタンの露天堀り鉱床で得たものである。試料は上層部の風化の程度の著しいものから下層部のカーボナタイト、アルカリ母岩に近い物まで多岐にわたる。今回は特に風化に強く耐えたチタン鉱物、磁鉄鉱、雲母、等の他、風化土ボーリングコアの深さ方向の鉱物・組成分布などについてかなりの知見を得た。
<含チタン鉱物>:組織を詳細に観察・組成解析した結果、ペブスカイトからCaが溶脱しアナターセが形成される過程を見出した。これにより、八面体の形状を示すアナターセがペロブスカイトの偽晶であることを確認した。このようなアナターセの組織は微細であり、クランダライトのような鉱物をも多く含む、また、Ce、Laような希土類元素を濃集する。<磁鉄鉱>:例外なくイルメナイトの針状折出物を伴い、光学顕微鏡で観察可能な大きさから数百オングストローム或いはそれ以下とも思える微細なものまで広範囲にわたる。磁鉄鉱中へのチタンの固溶に関する考え方を見直す必要もある。<黒雲母>:カーボナタイト、アルカリ複合岩体に広く分布する鉱物であり生成環境を知る上での鍵となる鉱物である。ドロマイトなどカーボネイトとの境界では多色性が強くAl濃度が内部より低くなり累帯構造を示す。<風化土ボーリングコア>:母岩の上、約100メートルの風化土について、鉱物記載、化学組成解析を行なった。希土類元素は上部ではラブドファンなどの含水隣酸塩、下部ではモナザイト中に濃集する。以上、本年度は研究計画の初年度でもあり、研究発表に示す通り諸学会に於いて口頭発表を行なった。

  • 研究成果

    (11件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (11件)

  • [文献書誌] 堀内弘之: 日本鉱物学会講演要旨集. 42 (1988)

  • [文献書誌] 相川信之: 日本鉱物学会講演要旨集. 43 (1988)

  • [文献書誌] 床次正安: 日本鉱物学会講演要旨集. 101 (1988)

  • [文献書誌] 小澤 徹: 日本鉱物学会講演要旨集. 102 (1988)

  • [文献書誌] 小澤 徹: 日本鉱山地質・日本岩石鉱物鉱床・日本鉱物学会連合学会講演要旨集. 15 (1988)

  • [文献書誌] 豊田和弘: 日本鉱山地質・日本岩石鉱物鉱床・日本鉱物学会連合学会講演要旨集. 44 (1988)

  • [文献書誌] 堀内弘之: 日本鉱山地質・日本岩石鉱物鉱床・日本鉱物学会連合学会講演要旨集. 104 (1988)

  • [文献書誌] 永井隆哉: 日本鉱山地質・日本岩石鉱物鉱床・日本鉱物学会連合学会講演要旨集. 112 (1988)

  • [文献書誌] 相川信之: 日本鉱山地質・日本岩石鉱物鉱床・日本鉱物学会連合学会講演要旨集. 120 (1988)

  • [文献書誌] 芳賀信彦: 日本鉱山地質・日本岩石鉱物鉱床・日本鉱物学会連合学会講演要旨集. 130 (1988)

  • [文献書誌] 田中雅彦: 日本結晶学会講演要旨集. 71 (1988)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2017-10-19  

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