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1988 年度 実績報告書

水晶振動子を用いたその場重量測定法による金属薄膜腐食反応の研究

研究課題

研究課題/領域番号 63470052
研究機関北海道大学

研究代表者

瀬尾 眞浩  北海道大学, 工学部, 助教授 (20002016)

研究分担者 安住 和久  北海道大学, 工学部, 助手 (60175875)
キーワード水晶振動子 / 水晶微量天秤 / その場重量測定 / 微量腐食 / 薄膜腐食
研究概要

1.大気腐食加速実験用の電極に銀を蒸着した4MHzの市販水晶振動子および水溶液中での腐食実験用の金を蒸着した8MHzの特注水晶振動子を入手した。
2.大気腐食加速実験用のC-MOS水晶振動子発振回路および水溶液中での腐食実験用TTL水晶振動子発振回路を自作した。大気腐食加速実験用のC-MOS水晶振動子発振回路には周波数カウンターとパーソナルコンピュータを組み合わせ共鳴周波数変化の自動計測系を作成した。なお、発振回路の電源には12Vの2次電池を用いた。
3.恒温槽中で相対湿度および微量腐食性ガス濃度を制御できる大気腐食加速実験装置を組み立てた。4MHzの市販水晶振動子の銀電極部に銅薄膜を電着法により作成し、30℃、H_2S濃度20ppm、種々の相対湿度の空気および窒素ガス中における銅薄膜の腐食になもなう重量変化を水晶振動子共鳴周波数変化から追跡した。その結果、次の事柄が明らかにされた。
(1)窒素ガスに比らべ空気中では銅薄膜の腐食速度は大きく、空気中の酸素が銅の硫化腐食を加速することが明らかとなった。なお、腐食生成物はオージェ電子分光法により銅硫化物であることが同定された。酸素はH_2Sから水素を引き抜くことにより腐食を加速する。
(2)相対湿度とともに銅の腐食速度は増加し、銅表面上に形成される数原子層の水膜の存在が銅の硫化腐食に大きな影響をおよぼすことが判った。特に水膜中で腐食が電気化学的に進行すると予想される。
4.水溶液中における金属薄膜の腐食に関して共鳴振動周波数変化と電気化学的計測を同時におこなうことが可能な電気化学セルと同時計測系を作成した。現在、pH8.4のホウ酸塩水溶液中における銅薄膜のアノード酸化過程にともなう重量変化と電流変化の追跡をおこなっている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 瀬尾眞浩,沢村一郎,Lars Grasjo,芳賀康宏,佐藤教男: 日本材料学会腐食防食部門委員会資料. 28. 1-7 (1989)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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