研究課題/領域番号 |
63470138
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
内藤 奎爾 名古屋大学, 工学部, 教授 (70022994)
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研究分担者 |
間柄 正明 名古屋大学, 工学部, 助手 (80199645)
松井 恒雄 名古屋大学, 工学部, 助手 (90135319)
辻 利秀 名古屋大学, 工学部, 助教授 (60023305)
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キーワード | 核分裂生成貴金属 / モリブデン / ルテニウム / ロジウム / パラジウム / テクネテウム / 回収 / 分離 |
研究概要 |
1.Mo-Ru-Pd、Mo-Ru-Rh、Mo-Tc-Pd合金を対象にして、正則溶体モデルに基き、合金中の各成分の活量を推定して、合金中の各成分元素を酸化させるのに必要な酸素ポテンシャルおよび酸化雰囲気下での金属と酸化物ガス分圧を計算で求めた。高温では、合金中のPdとRhは真空中で、MoとRuは空気中で、それぞれ選択的に蒸発することがわかった。また、空気中で385K以下の低温でも、酸化速度を速くすることができれば、合金中のRuとTcは選択的に酸化蒸発することもわかった。 2.Mo、Ru、Rh、Pd金属およびMo-Ru-Pd合金の673-973Kでの酸化挙動を調べた。773K以下ではいずれも酸化による重量増加が見られ、Mo>合金>Ruの順番に酸化速度は大きかった。合金では、成分中のMoとRuが選択的に酸化した。 3.Mo-Ru-Pd合金、Mo-Ru-Rh-Pd合金の酸化蒸発挙動を1023-1373Kの範囲で調べた。酸化蒸発は直線則に従い、ある時間以降で重量減少の時間依存直線が折れ曲った。折れ曲り点以前では、主としてMoが、それ以降ではRuが主とし酸化蒸発減少した。 4.鉛回収実験を行った後の鉛ボタンを3N、110℃、3-12時間、硝酸に溶解した場合、鉛中のPdは約9割、Rhは約3割溶解し、溶解率は3-12時間の間一定であった。一方Moの溶解率は3-12時間で3-7割へと変化した。一方Ruの溶解率は極めて小さく、Ruの分離係数は3時間で約4000となった。 5.以上の結果に基いた、液体金属抽出法と気相分離回収法を新たに提案した。
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