研究課題/領域番号 |
63480060
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
南方 康 東京大学, 農学部, 教授 (00011841)
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研究分担者 |
田坂 聡明 東京農業大学, 農学部, 助手 (20147474)
仁多見 俊夫 東京大学, 農学部, 助手 (20192255)
小林 洋司 東京大学, 農学部, 助教授 (00111394)
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キーワード | 林業車両 / 森林 / 不整地 / 車体姿勢制御 / 脚式車両 |
研究概要 |
1.本年度はまず、既存の林業作業用車両を用いて、林内における走行実験を行い、傾斜不整地における車両の安定性、履帯のスリップの程度等について、林地状況との関係を数量的に把握することを試みた。この結果、傾斜林地内においては、車両は数値地形モデル上の地表傾斜の1.6倍程度は傾く可能性があることが判った。さらに理論的検討を行った結果、転倒に対する安全性を確保するためには、積極的に車体姿勢を制御することが有効であった。 2.車体姿勢を最も積極的に制御する方法として、足廻りに脚機構を採用することを検討したが、機構的に単純であって制御が容易なパンタグラフ機構を用いるのが得策であるとの結論に達した。実機における油圧駆動方式を想定した場合、パンタグラフ比は1:1が適切であって、スネ部、モモ部の長さをともに1.0mとし、適切な駆動力を加えることによって、最大歩幅2.0m、走行速度1mを容易に得られることが判った。 3.脚数は、制御の難易度、安定性の観点から6脚が適切であると考えられ、傾斜不整地において、倒木、根株等の地表障害物を胯ぎ越す場合の脚の運び方を含めて、安定した歩行を実現するための歩容について検討を行った。 4.脚式車両は、既存の車両と比べてかなり複雑な機構にならざるをえないので、車体姿勢の自動制御は不可欠である。したがって、脚式車両においては、ジャイロセンサを組み込んだ制御システムを用いることを検討した。このシステムは本年度購入した高速演算が可能なEWS(エンジニアリングワークステーション)上に構築しつつある中枢制御プログラムによって統括制御される予定である。 5.平成元年度においては、足廻り機構は従来型でありながら車体上部姿勢を変化させることのできる機構の車両の傾斜対応性とその適用限界について検討を行うとともに、脚式車両の小型可動モデルを作成して、制御系および、構のモデル実験を行うものである。
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