科学研究費の助成により1988年4月から進められた地理情報システムの開発研究の成果はGISKitと名付けられたソフトウェア-に集約されている。それはフロッピ-ディスクに納められ、利用の手引書であるGISKitのガイドブックをそえて関連する分野の大学研究室や研究機関に届けられた。 GISKitの機能は3つあり、まず紙面に描かれている地図の内容をディジタイザ-により数値化して計算機媒体に記録する地図入力機能を持つ。つぎに、異なった種類の地図を重ね合わせて地図空間での検索を行い土地・森林の管理や利用保全計画のための地理情報を作り出す地図解析機能を持っている。最後に計算機に記録された地理情報を地図に描き出す地図出力機能をそなえている。 GISKitは小型ディジタイザ-とプロッタ-をそなえたパ-ソナルコンピュ-タ(PC9800シリ-ズ)を標準機種として作られており、地理情報システムの基本機能の理解と地図解析の研究に用いることが出来る。また、そのプログラムを再編成することにより容易に応用目的に適するよう設計されたもので言語はパスカルで書かれている。
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