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1989 年度 実績報告書

赤潮鞭毛藻と植食性動物プランクトンの相互作用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63480070
研究機関広島大学

研究代表者

上 真一  広島大学, 生物生産学部, 助教授 (80116540)

研究分担者 大塚 攻  広島大学, 生物生産学部, 助手 (00176934)
松田 治  広島大学, 生物生産学部, 助教授 (60034469)
遠部 卓  広島大学, 生物生産学部, 教授 (70034452)
キーワード赤潮 / カイアシ類 / 拒食 / 沿岸フロント / 消化管内容物 / Gymnodinium nagasakiense / Chattonella marina / Heterosigma akashiwo
研究概要

1.昨年度に引き続き15種の赤潮鞭毛藻類と2種のカイアシ類の摂食による相互関係(摂食の可否)を調査した。ほぼ昨年通りの結果が得られたので、この研究課題についてはとりまとめの上、Mar.Ecol.Prog.Serに投稿し、印刷発表された。
2.大型カイアシ類のCalanus siniwsの摂食行動を購入した顕微鏡ビデオ装置により観察撮影した。コントロ-ルの珪藻類Thalassiosira weissflogiiを与えた場合には、ほとんどすべての個体が細胞を摂食し、数ー10分間隔でフィ-カルペレットを排出した。赤潮鞭毛藻類のGymnodinium nagasakiense,Chattonella marina,Heterosigma akashiwoを与えた場合には、若干の個体が全く、あるいはほとんど排糞しない場合があったが、多くの個体がコントロ-ルと同様に排糞した。このことはカイアシ類の種類が異なれば、赤潮鞭毛藻類に対する拒食の程度が異なることを示している。
3.赤潮発生は海洋構造と密接に関係しているので、微細なスチ-ルで海洋構造が顕著に異なる沿岸フロント域を対象として、植物プランクトン、懸濁粒子の分布と海況要因との関係を調査した。その結果、栄養塩の供給の盛んなフロント混合域側で顕著に高いクロロフィル濃度が観察された。
4.瀬戸内海に出現する浮遊性Calanoidaカイアシ類の消化管内容物を精査することにより、カイアシ類が多種多様な植物プランクトンを摂食することが明らかになった。また種によってはある特定の植物プランクトングル-プを全く摂食しないことも確かめられた。このことは実験室内での拒食現象が野外でも起っていることを示している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Uye,Shin-ichi and Kazuhiro Takamatsu: "Feeding interactions between planktonic cope pods and red-tide flagellates from Japanese coastal waters" Marine Ecology Progress Series. 59. 97-107 (1990)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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