1.トラクタ直装式1条刈コ-ンピッカの所要動力 空転時動力は、PTO軸220〜550rpmにおいて、2〜8PSであり、コンベや関係に占められている。デント種での負荷動力は、作業速度2〜6km1h において8〜10PSであり、海時処理量が、1.5〜6tonにおいて、脱穂ロ-ルの抵抗は3PS 程度となる。スイ-ト種での負荷動力は、6〜9PSであり、脱穂ロ-ルの抵抗は、毎時処理量が1tonにおいて2〜6PSであった。適用トラクタの大きさは、収納タンク積載量0.7〜1tonに対し、70PSクラスを必要とする。デント種の圃場損失は1%以上であるが、子実損傷は2%以下であった。スイ-ト種では、スナップ板の装着のため、子実損傷はほとんど発生していない。 2.VTR映像による雌穂の挙動 脱穂ロ-ル周速度は、3m/sであるから、茎葉は0.5秒以下で地面へと排出される。雌穂はこの瞬間にもぎ取られる。デント種では、収穫後期において脱穂時の子実損傷が目立つ。この時期では、脱穂とともに苞皮の半分位は茎測に穂柄と残される。剥皮では、0.25秒で軸の半分測が剥け、0.1秒で残り半分が剥ける。穂先供給が比較的能率的に剥ける。 3.剥皮実験 (1)スイ-ト種(ねじれ溝ゴムロ-ル)の所要トルクは、苞皮14〜18枚に0.4〜1.5Kgf.m(40〜150J)を要し、250〜350tpm(0.9〜1.3m/s)が適している。副軸傾角は20度で剥度性能は向上する。(2)デント種(溝付鉄ロ-ルとゴムロ-ルの組合せ)では、苞皮枚数に比例して抵抗も増すが、ロ-ル回転数(300〜450tpm)と苞皮水分には関係がなかった。剥皮抵抗は、スイ-ト種の1/3であった。 4.収穫機自動化の検討 当研究室で開発したトラクタ作業モニタの装備によって、作業速度、刈高さ、うね合せ、ホッパ警告等の表示が可能となり、収穫後の地上残茎に対しても計測上の問題は見られなかった。
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