研究課題/領域番号 |
63480120
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
福井 裕行 大阪大学, 医学部, 助教授 (90112052)
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研究分担者 |
今村 育男 大阪大学, 医学部, 助手 (90176496)
大和谷 厚 大阪大学, 医学部, 助教授 (30116123)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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キーワード | ヒスタミン / ヒスタミンH_1ー受容体 / 受容体蛋白のクロ-ニング / アフリカツメガエル卵母細胞 / デブリソキン水酸化酵素 / アストロサイト / Ca^<++>動員 / 概日リズム |
研究概要 |
1.ヒスタミンH_1ー受容体蛋白のクロ-ニング ヒスタミンH_1ー受容体を多量に発現しているウシ副腎髄質よりmRNAを抽出しアフリカツメガエル卵母細胞に注入し、H_1ー受容体の発現を確認した。更に、H_1ー受容体をコ-ドするmRNAは2.5ー3.5Kbと5ー6Kbの二種類存在することを明かとした。 2.ラット肝メピラミン(H_1ー拮抗薬)結合蛋白の性質 ラット肝膜分画メピラミン結合蛋白を可溶化し、単一にまで精製した。精製蛋白の分子量は56Kであり、その部分一次構造はシトクロ-ムP450の一種であるデブリソキン水酸化酵素(DB)のそれにほぼ一致した。メピラミン結合蛋白はDB抗体と反応するが、DBと異なる分子量をもつことが明らかとなった。 3.培養アストロサイト(AC)に発現するヒスタミン受容体 培養ACに[^3H]メピラミン結合部位(ヒスタミンH_1ー受容体)の発現を明確にした。1型ACにはH_2ー受容体、2型にはH_1ー受容体が発現した。2型ACの突起の部分においてH_1ー受容体を介するCa^<++>動員が特に鋭敏であり、各突起はヒスタミンに対して個々に独立して反応した。また、2型ACは細胞毎に種々の神経伝達物質に対する反応性が異なり同細胞の異種性が示唆された。 4.概日リズムと脳内ヒスタミン ヒスタミンの概日リズムに対する影響を検討するため、ラットの脳波を連続的に記録し検討をおこなった。αーフルオロメチルヒスタミンは暗期(活動期)における徐波睡眠およびレム睡眠の量を増加させ、明期のそれを減少させた。また、自発運動リズスの位相を一過性に後ろに移動させた。逆に、ヒスタミンおよびヒスタミンH_3ー遮断薬は前に移動させた。ヒスタミンの投与は活動の開始期に投与したときのみ有効であった。
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