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1988 年度 実績報告書

リソゾームシステインプロテアーゼ群の細胞内局在化機構

研究課題

研究課題/領域番号 63480128
研究機関徳島大学

研究代表者

勝沼 信彦  酵素科学研究センター, 酵素科学研究センター・酵素科学部 (50035375)

研究分担者 伊井 邦雄  医学部, 病理学第一, 助教授 (50035507)
木南 英紀  順天堂大学, 医学部第一生化学, 教授 (10035496)
キーワードリソゾーム / システインプロテアーゼ / カテプシン B / カテプシン H / カテプシン L
研究概要

リソゾームの蛋白分解の主役をなす、リソゾームシステインプロテアーゼ群の細胞内プロセシングを詳細に解析してゆくことは、リソゾーム酵素の細胞内局在化機構の解明につながる重要なアプローチであると考えられる。システインプロテアーゼ群(カテプシンB,H,L)の内Bについてはすでに報告ずみであるが、最近、H,Lのプレプロ部分を含む全一次構造ならびに糖鎖結合状態を核酸レベルと蛋白質レベルから検索し、これらの酵素はいずれもカテプシンDと同様に、プレプロ型前駆体分子として生合成され、その後プロセシングの過程を経て、プロ型、成熟型へと変換することを明らかにした。これらの結果を基礎にして、マクロフィージを用いたパルスーチェイス実験を行い、次のことを明らかにした。カテプシンB,H,LはカテプシンDの場合と同様に、プレプロ型前駆体として合成された後、チェイス1時間後に一本鎖成熟酵素に変換され、さらに一本鎖、Lはすみやかに二本鎖酵素に、又一本鎖B,Hはチェイス6時間後に一本鎖酵素に変換された。又これらのプロセシングの過程におよぼす各種のプロテアーゼインヒビター、メタロプロテアーゼの人工基質の影響を調べたところ、カテプシンB,H,Lいずれの酵素もプロ酵素から成熟一本鎖酵素へのプロセシングは、メタロプロテアーゼインヒビター(0ーフェナンススロリン)、ZーGlyーleuーNH2によって完全に抑制された。又システインプロテアーゼインヒビター、Eー64、leupeptinはカテプシンB、H、Lの成熟一本鎖から二本鎖への変換を抑制した。以上の結果はメタロエンドペプチダーゼが、カテプシンB、H、Lのプロペプチドのプロセシングに重要な役割を果し、リソゾームに至る以前におこっているとも考えられる。又一本鎖成熟酵素の二本鎖への変換はリソゾーム内でシステインプロテアーゼによってなされていることを示唆するものである。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Eiki Kominami: FEBS Lett.231. 225-228 (1988)

  • [文献書誌] Kenji Hara: FEBS Lett.231. 229-231 (1988)

  • [文献書誌] Masahiko Watanabe: J.Histochem.Cytochem.36. 783-791 (1988)

  • [文献書誌] Takaki Hiwasa: Biochem.Biophys.Res.Commun.151. 78-85 (1988)

  • [文献書誌] Takae Towatari: FEBS Lett.236. 57-61 (1988)

  • [文献書誌] Kunio Ii: 1989.

  • [文献書誌] Nobuhiko Katunuma: "Nova Acta Leopoldina" Johann Ambrosius Barth, (1988)

  • [文献書誌] Kazumi Ishidon: "Mechanism and Regulation of Intracellular Proteolysis" Japan Sci.Soc.Press, (1989)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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