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1990 年度 実績報告書

正常組織におけるPAF(血小板活性化因子)とその内在性インヒビタ-

研究課題

研究課題/領域番号 63480132
研究機関関西医科大学

研究代表者

斎藤 國彦  関西医科大学, 医学部, 教授 (80077560)

研究分担者 菅谷 純子  関西医科大学, 医学部, 講師 (30098131)
里内 清  福山大学, 工学部, 助教授 (50098125)
キーワードPAF / PGF_2α / PGE_2 / ラット / 子宮 / 卵巣摘出 / エストラジオ-ル / 内在性PAFインヒビタ-
研究概要

I.ラット子宮のPAF及びプロスタグランジンに及ぼす女性ホルモンの影響に関して
モデル実験として卵巣摘出ラットを用い、女性ホルモンの1つであるエストラジオ-ルを投与して子宮内PAFレベルが如何に変化するかを実験した。その結果、
(1)正常ラット子宮のPAF量は子宮燐脂質1モル当り約0.8μモルであり、その分子種組成は16:0が主で、次いで18:1、18:0の順であった。一方、PAF類縁体のアシルPAFもPAFの約5倍量存在し、分子種では16:0、18:0、18:1の順であった。プロスタグランジン(PG)としてはPGF_2α、PGE_2が主であった。
(2)卵摘による子宮のPAFは燐脂質1モル当り約0.3μモルに減少した。その時のPGF_2α、PGE_2の分量はそれぞれ3μモル、1μモルであった。
(3)エストラジオ-ル投与により、PAFは6倍に、PGF_2は4倍に上昇したが、PGE_2は逆に約35%に減少した。
以上の事実はPAFはホルモンの支配化にあることを示唆するものであり、またPG特にPGF_2αとの密接な関連性が明らかになった。
II.ラット子宮に存在する内在性PAFインヒビタ-に関して
PAFの皿小板凝集能を阻害する内在性インヒビタ-が子宮の燐脂質画分にあることがわかり、それらはリゾレシチンとスフィンゴミエリンであることが明らかになったが、その特異性、作用濃度は化学的に合成されたCVー3988などの約100分の1程度であった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Makoto Oda: "The presence of plateletーactivating factor associated with eosinophil and/or neutrophil accumulations in the pleural fluids" Am.Rev.Respir.Dis.141. 1469-1473 (1990)

  • [文献書誌] Junko Sugatani: "Development of a novel scintilation proximity radioimmunoassay for plateletactivating factor measurement:comparison with bioassay and GC/MS techniques" Life Sciences. 46. 1443-1450 (1990)

  • [文献書誌] Junko Sugatani: "Pathobiochemistry on rat gastric ulcer and endogenous PAF" J.Lipid Mediat.2. 174-174 (1990)

  • [文献書誌] Reiko Nakayama: "Effect of 17βーestradiol on PAF and prostaglandin levels in oophorectomized rat uterus" Biochim.Biophys.Acta.

  • [文献書誌] Tadahide Yasuda: "Purification and characterization of phospholipase A_2 from rat stomach" Biochim.Biophys.Acta. 1046. 189-194 (1990)

  • [文献書誌] Kunihiko Saito and Donald J.Hanahan: "PleteletーActivating Factor and Diseases" International Medical Publishers,Tokyo, 206 (1989)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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