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1988 年度 実績報告書

松果体のメラトニン合成リズムと生体時計機能に関する分子生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 63480133
研究機関(財)東京都神経科学総合研究所

研究代表者

出口 武夫  (財)東京都神経科学総合研究所, 分子神経生物学研究室 (20073059)

研究分担者 佐々木 由紀子  (財)東京都神経科学総合研究所, 分子神経生物学研究室, 主事研究員 (30142152)
大迫 俊二  (財)東京都神経科学総合研究所, 分子神経生物学研究室, 主事研究員 (50152103)
キーワード松果体 / 生体時計機能 / メラトニン / アセチル転移酵素 / cDNAクローニング
研究概要

松果体はメラトニンという生理活性物質を生産・分泌することにより種々の生体リズムを制御している。メラトニンの生産は顕著な日周リズムを示し、これは生合成酵素の一つであるN-アセチル転移酵素(NAT)活性リズムによってひき起こされている。したがって、NAT活性の発現と調節の機構を明らかにすることは生体リズムの解明にとって重要な課題である。本年度は次のような研究成果をあげた。
(1)ニワトリの肝臓よりアリルアミンNATを精製し、これに対する単クローン抗体を5種類作成した。この抗体を用いてイムノアフィニティカラムを作成し、これにより肝臓のNATを単一の蛋白質にまで精製し、そのアミノ酸配列を一部決定した。
(2)このアミノ酸配列に対応するオリゴヌクレオチドを作成し、これおプローグとしてニワトリ肝臓のcDNA-λgt10ライブラリーよりNATのcDNAをクローニングし、その全塩基配列を決定した。またこのcDNAを発現ベクターに結合したのちCHO細胞で活性を発現させることに成功した。
(3)肝臓のNATのcDNAをプローグとして、ニワトリ松果体のcDNA-λgt10ライブラリーをスクリーニングし、交叉反応を示すcDNAクローンを2種分離し、その全塩基配列を決定した。またこれらcDNAを発現ベクターに結合したのちCHO細胞に導入したところ、アリルアミンNAT活性を発現することが判った。
(4)上記の3種類のニワトリのNATには、システィン残基を含む13個のアルミ酸から成る共通配列がり、これがアセチルCOA結合部位と考えられた。松果体のアリルアルキルアミンNATのcDNAをクローニングするため、上記の共通配列のオリゴヌクレオチドをプローブとして松果体のcDNAライブラリーより陽性クローンを得た。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Deguchi,T;Sakamoto,Y;Sasaki,Y;Uyemura,K: Journal of Biological Chemistry. 263. 7528-7533 (1988)

  • [文献書誌] Ohsako,S;Ohtomi,M;Sakamoto,Y;Uyemura,K/Deguchi,T: Journal of Biological Chemistry. 263. 7534-7538 (1988)

  • [文献書誌] Ohtomi,M;Sasaki,M;Deguchi,T: Journal of Biological Chemistry. (1989)

  • [文献書誌] 出口武夫: 実験医学. 6. 13-18 (1988)

  • [文献書誌] 出口武夫: 細胞工学. 7. 39-46 (1988)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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