研究課題/領域番号 |
63480142
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
松本 圭史 大阪大学, 医学部, 教授 (70028299)
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研究分担者 |
奥山 明彦 大阪大学, 医学部, 助教授 (20093388)
西澤 恭子 大阪大学, 医学部, 助教授 (10172652)
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キーワード | 思春期発来 / 幼若期のLH分泌 / 幼若期のアンドロゲン分泌 / マウス / LH / LH放出ホルモン / アンドロゲン / 精嚢 |
研究概要 |
思春期発来機序の解明は、生理的にも異常症の治療のためにも重要なテ-マである。我々は、マウスでは生後15ー25日の幼若期にかぎって、中枢からの性腺刺激ホルモン(LH)の分泌が中断することを明らかにしている。本研究では、このLH分泌中断の機序(視床下部性か脳下垂体性か)を明らかにし、思春期発来の機序を明らかにすることを目的とした。なお、思春期の精巣ホルモンの作用も解明しようとした。 昨年度の研究で、幼若期(生後20日)のマウスだけが、血中LH、テストステロン共に非常に低値であることを確認した。また、幼若期のLH分泌の中断は視床下部性である(LH放出ホルモンを投与すると、下垂体からの著明なLHの分泌を認めた)ことも明らかにした。また、LHを投与すると精巣はテストステロンを分泌した。本年度の研究によって、以下の点が明らかになった。 1) 生後20日のマウスの脳下垂体は、in vitroでもLH放出ホルモンを加えるとLHを大量に放出した。さらに、in vivoでも、生後20日のマウスにLH放出ホルモンを注射すると、15ー30分後に血中LHは約10倍となり、前年度の成績を再確認した。 2) 生後の16日のマウスにLH放出ホルモンを連日投与すると、生後20日に於て、血中テストステロンは上昇し、精嚢のDNA合成が著明に誘導された。 3) 生後25〜40日の精巣アンドロゲンによって、マウス精嚢のDNA合成は著明に誘導される。この時期のアンドロゲンで、精嚢幹細胞が形成されることも明らかにした。
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