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1988 年度 実績報告書

冠動脈血管内皮細胞培養による冠動脈硬化発症機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63480197
研究機関(財)冲中記念成人病研究所

研究代表者

村勢 敏郎  冲中記念成人病研究所, 主任研究員 (60107612)

研究分担者 原 満  冲中記念成人病研究所, 主任研究員 (60010047)
大久保 実  冲中記念成人病研究所, 研究員
キーワード冠動脈硬化症 / 血管内皮細胞 / 細胞培養
研究概要

初年度の目標は冠動脈血管内皮細胞の培養系を確立することであったが、未だ成功するに至っていない。このことについては、文献的にも未だ報告はない。以下、現在までの進行状況、方法論上の問題点、今後の改良点等について要約する。
(1)従来、血管内皮細胞の実験系に用いられてきた臍帯静脈は内径1cm前後、長径20cm前後であった。一方、我々が対象としている冠動脈は内径0.2cm、長径2〜3cm程度であり、このため臍帯静脈で行なわれてきたコラゲナーゼ潅流法では酵素液が十分に充填できないため、血管内皮細胞の分離が困難であった。
冠動脈内皮細胞の培養には先ず分離採取方法に関する工夫が必要であり、我々は以下のような方法を考案した。
(2)冠動脈に細いガラス管を挿入し、一端を結紮した後に他端より血管を反転し、内膜面を外表となるように操作した後、これを酵素液中に浮置して内皮細胞を回収する方法である。現在、この方法を用いて検討を進めているが、更に以下の点に関する改良が必要と考えられ、これらの点に関しても検討を加えている。
(3)内皮細胞の分離に用いられる酵素の作用は、pHや温度等の諸条件によって微妙に影響を受けるようである。従来用いてきたコラゲーナーゼをpHおよび温度域がより広くディスパーゼに変更して検討中である。
冠動脈は試料が0.2×3cmと小さいため、得られる内皮細胞も少量である。これらの細胞を十分増殖させるためには、培養液中に内皮細胞増殖因子を十分添加しておくことが必要であると思われ、現在、添加する増殖因子の種類とその添加量とについて検討中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Shun Ishibashi.: Biocheim Biophys Res Commun. 155. 283-288 (1988)

  • [文献書誌] Hitoshi Shimano.: J.Biochem. 104. 712-716 (1988)

  • [文献書誌] Masanobu Kawakami.: J.Cellular Physial. 138. 1-7 (1989)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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