研究課題/領域番号 |
63480211
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
松本 慶蔵 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (40004767)
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研究分担者 |
田尾 操 長崎大学, 医学部附属病院, 助手 (80187913)
高橋 淳 長崎大学, 医学部附属病院, 助手 (50171468)
吉田 俊昭 長崎大学, 医学部附属病院, 助手 (60166957)
力富 直人 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助手 (70175032)
鈴木 寛 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助教授 (30038905)
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キーワード | ブランハメラ・カタラーリス / 呼吸器感染症 / 呼吸器病原性 / 薬剤耐性 / 化学療法 |
研究概要 |
1.ブランハメラ・カタラーリスの呼吸器病原性について、その発症メカニズムに関する研究。 ブランハメラ・カタラーリス性呼吸器感染症の頻度には季節変動が認められ冬季に多く発症する。その季節変動性の解明のため咽頭上皮細胞への本菌の付着性について検討を行ない、本菌の付着率が冬季に高く夏季に低いことが明らかとなった。さらに咽頭常在細菌叢のうち冬季の分離頻度が低いコリネバクテリウムの存在下ではブランハメラ・カタラーリスの咽頭上皮細胞への付着率が低下することも確認した。以上より咽頭常在細菌叢が本菌の下気道感染症への進展を阻止するものと推察された。この成績は日本感染症学会並びに感染症学雑誌に発表した。今後ブランハメラの下気道の上皮細胞への付着についても検討する。 2.ブランハメラ・カタラーリスの免疫学的研究。 本菌の構成成分であり付着因子としてのLPSの抽出を行なった。今後そのLPSの生化学的検討を行なうとともにブランメハラ性呼吸器感染症患者の血中抗体についても検討している。 3.ブランハメラ・カタラーリスの薬剤耐性に関する研究。 ブランハメラと混合感染することが多いほかの呼吸器病原細菌と本菌とのin vitroでの培養の結果、単独培養と比較して肺炎球菌での混合培養において本菌の増殖に影響が認められるという新知見が得られた。 4.ブランハメラ・カタラーリス感染症の治療および予防に関する研究本菌におけるβラクタマーゼ産生株の頻度を明らかにするとともに、βラクタマーゼ産生の本菌に対する種々の抗生剤の感受性を明らかにし有効な化学療法のデザインを検討した。また、本菌感染の予防としてのGarglingの有効性も臨床的に明確にし全体的呼吸器感染症の予防のあり方に近づきつつある。
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