研究課題/領域番号 |
63480249
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
鈴木 宗治 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (80013829)
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研究分担者 |
大橋 勇 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (60213823)
桑原 雄二 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (00114752)
鈴木 丈夫 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (60187739)
佐藤 史郎 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (70162435)
吉田 哲雄 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (30134696)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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キーワード | 造影剤 / 浸透圧 / 末梢血管(動脈)撮影 / 電磁血流計 / レ-ザ-ドップラ-血流計 / 末梢血行動態 / 下肢閉塞性動脈疾患 |
研究概要 |
犬の後肢の大腿動脈と足背動脈に電磁血流計用プロ-ブを装着し、下記のような種々な条件下で血流量を計測した。すなわち、大腿動脈内に造影剤、ブドウ糖溶液、リドカイン溶液(1%あるいは2%)を単剤注入した場合、あるいは造影剤にリドカイン溶液を前注または混注した場合の血流量を計測し、四肢の血行動態に及ぼす影響を検討した。その結果、リドカイン溶液の動注は著しい血流量の増大をきたすが、この現象は浸透圧以外の要因による末梢血管床の拡張によるものと考えられた。リドカイン溶液の動注による血流量の増大は造影剤の動注と類似したmonophasic patternを呈していたが、血流量が最大値(ピ-ク)に達する時間は造影材に比べると統計的有意に短かった。このことは造影剤の動脈内注入に伴う血流量の増大が、一過性阻血の直後に生ずる反応性充血であり、それが疼通の発生に結びついていると考えられた。 臨床的研究としては、レ-ザ-トップラ-血流計を用い、血管撮影を施行した患者の下腿の皮膚上にプロ-ブを装着し、種々な条件下における皮膚毛細血管欠流量を計測した。検討した項目は、負荷を与えない状態における波高と振幅、造営剤あるいは血管拡張剤投与時の波高と振幅、これに波高・振幅がピ-クに達するまでの時間を調べた。その結果これをまとめると次のようになる。 (1)レ-ザ-ドップラ-による皮膚血流量の測定から閉塞性動脈病変の重症度が推測できる。 (2)造営剤の投与により振幅および波高が大きくなったが、これは血管拡張作用により血管抵抗が低下するためと考えられた。 (3)PTAの際にこれを利用すれば効果の判定がリアルタイムに可能となる。 (4)波形を5Gradesに分類したが、PTAの前後の波形の変化も効果の判定に有用であった。
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