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1989 年度 実績報告書

精神分裂病の多元的大脳生理学的検査による大脳機能局在論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 63480259
研究機関長崎大学

研究代表者

岡崎 祐士  長崎大学, 医学部, 助教授 (40010318)

研究分担者 前田 博道  長崎大学, 医学部, 医員
内野 淳  長崎大学, 医学部, 医員
森 弘行  長崎大学, 医学部, 助手 (30128227)
中村 彰  長崎大学, 工学部, 教授 (60128197)
木下 博史  長崎大学, 医学部, 助教授 (10039878)
キーワード精神分裂病 / CTスキャン / 局所脳血流量 / 脳波等電位図 / ^<123>TーIMP / SPECT
研究概要

本研究は、精神分裂病者を対象にCT・局所脳血流・脳波などの多元的な大脳生理学的検査を同一症例に行なうことによって、精神分裂病者の大脳機能異常を客観的に解析しようとするものである。以下に概要を述べる。
1.CTによる脳萎縮の評価については、解析プログラムの開発をほぼ終了し近く報告の予定である。今年度までのCT検査結果は汎用機にて利用可能な状態として蓄積されつつあるので、次年度は順次解析を行なう予定である。また暫定的研究として、研究対象のCTデ-タ-よりCT吸収度を測定し検討を行なった。結果は分裂病者のCT吸収度(平均36.8、N=19)は正常者(平均39.8、N=12)に比し有意(p<0.001)に低下していた。
2.局所脳血流測定については新型デジタル・ガンマ・カメラの運用が軌道に乗り、定量化精度についての検討を行なった。現在は正常対照者13例のNormal probability plotについて検討を行なっているが、測定値の分布に正規性に欠くものが多く、脳血流の測定精度自体の改善になお努力を要する。次年度は症例を蓄積しつつ年齢やPaCO_2などのその他の要因についての回帰分析を行なう予定である。脳血流の結果は分裂病者(平均62.3ml/100g/min、N=7)は正常者(平均74.8ml/100g/min、N=13)で、分裂病者の血流値がやや低下していたが有意差はなかった。
3.脳波解析については、16chの部位ごとの周波数別パワ-値を求めて比較行なった。結果は、アルファ2で分裂病者(N=18)8.89μV、正常対照者(N=9)13.43μVと分裂病者が低く、ベ-タ1で分裂病者8.08μV、正熱対照者6.03μV、ベ-タ2で分裂病者7.71μV、正常対照者5.23μVと有意に高かった。
以上を総括すると、1.〜3.の各々では従来の結果をほぼ追試できつつあるが最終的な目標である多変量解析への移行は、症例数の不足により妥当性に問題が歳っているのが現状である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 中村彰: "脳萎縮度検定のための計算機によるCT画像処理"

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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