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1990 年度 実績報告書

インスリン・プロレセプタ-発現によるインスリン抵抗性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63480269
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

小林 正  滋賀医科大学, 医学部, 講師 (80115758)

研究分担者 寺岡 宏  塩野義研究所, 主任研究員
キーワードインスリン受容体異常症 / PCR法 / point mutotion / インスリンレセプタ-
研究概要

インスリンレセプタ-は他のホルモンなどのペプタイドと同様、mRNAから翻訳されたプロレセプタ-が種々のprocessingを受け、成熟したインスリンレセプタ-となり細胞膜に挿入される。プロレセプタ-がα及びβーサブユニットに切断されずプロレセプタ-のまま細胞膜に挿入され、インスリン抵抗性を招来した先天異常の患者につき、その成熟レセプタ-への過程の異常を解析し、これにより正常レセプタ-蛋白合成過程を明らかにする。またプロレセプタ-のインスリン結合特性、及び切断部位の構造異常について明らかにする。このため患者細胞より得られたgenomic DNAについてインスリンレセプタ-の22ケのエクソンを各エクソン両側に対応するプライマ-を合成し、PCR法により増幅し、得られたDNAにつきdideoxy法により、遺伝子配列を明らかにした。その結果G→T point mutationにより切断部位のAngーLysーArgーArgの最後のArgがSerに置換されていることが明らかとなった。この遺伝子異常がプロレセプタ-の原因であるのか、in vitro mutagenesisにてmutantの遺伝子を構築し、これをCOS 7細胞にtransfectionした結果,生合成されたインスリンレセプタ-はプロレセプタ-の大きさを呈し,インスリンに対する親和性は低下し,患者細胞にみられた現象を再現できた。さらにプロインスリン,ミニプロインスリン及び各種インスリンmutantを使用して結合特異性を検討した結果、IGFーIやプロインスリンなど分子量の大きいものは比較的結合親和性が低下しており、結合部位の立体構造が狭小であることが示唆された。

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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