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1988 年度 実績報告書

新しい血小板型抗原YuK^a、YuK^bに関する臨床的研究

研究課題

研究課題/領域番号 63480282
研究機関(財)冲中記念成人病研究所

研究代表者

柴田 洋一  冲中記念成人病研究所, 主任研究員 (30010474)

研究分担者 富永 眞一  冲中記念成人病研究所, 主任研究員 (70155571)
キーワード血小板型 / 抗血小板抗体 / 混合受身凝集法 / 血小板輸血 / 輸血後紫斑病 / 新生児血小板減少性性紫斑病 / 母児血小板型不適合
研究概要

1.YuK^a型、YuK^b型の抗原頻度について
約2500人について検査したところ、約98%がYuK^a陰性YuK^b陽性、約2%がYuK^a陽性YuK^b陽性、YuK^a陽性YuK^b陰性は1人だけであった。このことから本邦の母児YuK^a不適合は夫婦50組に1組の割合であり、夫はYuK^a陽性YuK^b陽性が殆どなので、新生児は100人に1人が母とYuK^a型不適合となることが判明した。母児YuK^b型不適合は新生児1万人に1人の割合と推定された。
このような母児血小板型不適合妊娠で、どの程度新生児血小板減少性紫斑病が発症しているのかを明確にすることが必要である。不適合の組み合わせでも母親に抗YuK^a抗体又は抗YuK^b抗体が生じなければ本疾患は発症しない。そこで以下のテーマを検討した。
2.経産婦献血者における抗YuK^a抗体及び抗YuK^b抗体の検出頻度について:埼玉県赤十字血液センターの協力を得て34000人の経産婦献血者について抗体スクリーニングを実施したところ、抗YuK^a抗体42例(0.12%)抗YuK^b抗体1例が検出された。抗YuK^a抗体頻度0.12%という数字は赤血球型不適合妊娠でのRhのE因子に対する抗体産生頻度に匹敵する高頻度であるという注目すべき事実が判明した。これらの抗体保有婦人の妊娠歴を調査したとこ、児死亡の症例が散見されるが、新生児血小板減少性紫斑病がどのくらいの例で生じていたか特定することは出来なかった。
今後、現在開発中の凝集法による簡便な抗血小板抗体検出法を用いてこれから出産する婦人の抗血小板抗体をスクリーニング検査し、抗YuK^a抗体、抗YuK^b抗体と新生児血小板減少性紫斑病の発生頻度の関係を明らかにし、本疾患の予知、予防に役立てたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Noboru Okada.: Acta Haematologica Japonica. 51. 1086-1091 (1988)

  • [文献書誌] 柴田洋一 他: 血小板1988(血小板と免疫)科学評論社. 130-145 (1988)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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