研究課題/領域番号 |
63480284
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
草野 満夫 旭川医科大学, 医学部, 講師 (70091569)
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研究分担者 |
加藤 一哉 旭川医科大学, 医学部, 助手 (70175280)
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キーワード | 前癌病変 / 肝硬変 / 悪性ポテンシャル / polyploid化 / 発癌物質 / DMA aneuploidy / 肝癌合併肝硬変 / S期細胞 |
研究概要 |
1.実験的検索:(1)四塩化炭素による肝硬変ラットを作製、その発生過程におてる細胞生物学的パラメーターの変動を追跡した。その結果、肝硬変形式過程で明らかに8C(8倍体)細胞が正常肝と比べ有意に増加し、pplyp-loid化が進行することが確認できた。その結果は昨年の肝臓学会総会、およびフローサイトメトリー研究会で報告した。現在肝硬変の肝癌発生母地としての肝硬変における細胞の特徴を解析中である。(2)発癌物質を持ちたい肝硬変ラットの癌誘発とその過程での硬変肝細胞の細胞動態的変化については現在検索中であるが、発癌物質であるAAFを投与すると、直後に4Cから2Cへの低倍体化がみられるが、その生物学的名意義については不明で、さらに検討したい。実験肝癌が思うように作成できないことが、本研究の唯一の反省点であるが、発癌物質、投与量などをさらに検討し目的を達成したい。 2.臨床的検索:(1)病理組織学的に検索されたパラフィン包埋肝硬変合併肝癌組織約50例について、癌組織、及び周辺硬変肝組織切片より細胞を分離し、各々の核DNA量を検索した。その結果、DNA aneuploidyを示す肝癌はDNA dipiodyより明らかに予後不良の傾向がみられた。この検査結果も昨年の肝臓学会総会で報告した。(2)肝癌非合併肝硬変組織と肝癌合併肝硬変の細胞と比較し、肝癌発生以前の肝硬変細胞にいかなる細胞生物学的特性が認められるかを現在解析中である。 当初の計画通り、研究は順調に進行している。また実験、臨床研究においてもほぼ満足できる結果が得られている。核DNA量以外の細胞生物学的悪性度の指標として、増殖基細胞であるS基細胞を特異的に染色し、新たな指標としての有用性を検索している。これまで、invivo標識を実験的に用いており、この方法では臨床応用できない。しかし今回、本法にinvitro標識法を試み、臨床応用が可能となった。現在、肝癌を中心にDNA aneuploidyとS期の関連性を追及中である。
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