研究課題/領域番号 |
63480303
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
森 武貞 大阪大学, 医学部, 教授 (60028496)
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研究分担者 |
春名 伸彦 大阪大学, 医学部, 医員
東山 聖彦 大阪大学, 医学部, 医員
島野 高志 大阪大学, 医学部, 講師 (80144476)
門田 卓士 大阪大学, 医学部, 助手 (20174477)
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キーワード | 生物反応修飾物質 / 腫瘍壊死因子 / 免疫染色 / in situ hybridization |
研究概要 |
末梢血より単核球を採取し、2ー3時間培養して付着細胞を選択した。これらの細胞をOKー432 0 1KE/mlで24時間培養刺激したのち、培養上清中のTNF活性をPTー050 EIA kitで測定するとともに、cytospinでスライドグラスに付着させた細胞をmicrowave照射にて迅速固定してTNFのin situ hybridizationと免疫染色を行なった。EIA法ではOKー432で24時間刺激培養した上清に10U/mlから200U/mlの活性が見られ、また100U/ml以上の活性をみとめた刺激細胞のin situ hybridizationならびに免疫染色では、その細胞質にTNFのmRNAならびにその産物(TNF)の蓄積が確認された。EIA法でTNF産生の経時的変化をみると、上清中の活性値は刺激後24時間でピークに達するが、OKー432に対する感受性には著しい個体差があることが分かった。一方、HLー60細胞ならびにARHー77細胞を用いた刺激実験では当初の予想に反して効果的なTNFの誘導を行うことが出来なかった。これは細胞の培養条件によるcell differentiationやviabilityの違い等が微妙に影響しているものと考えられ、現在その条件設定を検討中である。また、OKー432のin vivoでのTNF誘導能をみるために、大腸癌患者を対象に術前経内視鏡的にOKー432を10KEから30KE局所投与し、その新鮮手術材料を用いてTNFのin situ hybridizationならびに免疫染色を施行しているが、現在までに10例の局所投与例のうち1例でTNF免疫染色陽性の単核球が検出された。今後、OKー432の局所投与から切除までの時間をいろいろと変えて検討を行ない、in vivoでTNFの誘導がピークに達する時間をみきわめたうえでさらに症例を重ねる予定である。
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