1.膵β細胞株細胞(SVーPB細胞)を実験的糖尿病ラット腎皮膜下に移植しても、移植後2週間にわたって血糖上昇を抑制するが、腎皮膜下に移植SVーPB細胞は形態学的に確認できず、移植SVーPB細胞の壊死によるインスリン放出であることがほぼ確認された。 2.培養細胞収量を高めるために、SVーPB細胞をマイクロキャリア-に付着させて培養した。マイクロキャリア-へのSVーPB細胞の接着・増殖は良好で、マイクロキャリア-上では、3日後すでに、細胞はfullsheetに達し、培養細胞収量の飛躍的増大が確認された。 3.alginate-polylysine-alginateマイクロカプセルにSVーPB細胞を封入して培養することに成功した。培養条件の検討などin vitroの検討および、糖尿病ラットの腹腔内移植で、生態環境とSVーPB細胞機能との関連、至適細胞数、SVーPB細胞の運命、マイクロカプセルの交換手段等のin vivo実験を継続中である。 4.成熟ラット膵β細胞株の樹立には、いまだ成功していない。 5.臨床応用のため、手術で採取した人膵β細胞にプラスミドをエレクトリック・セルヒュ-ザ-で移入したが、人膵β細胞の株化にも、いまだ成功していない。
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