研究課題/領域番号 |
63480313
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
山田 明夫 東京理科大学, 理学部物理学教室, 教授 (80075267)
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研究分担者 |
山田 則子 東京女子医科大学, 医用工学研究施設, 助手 (50107314)
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キーワード | 多剤併用抗腫瘍剤カプセル / MMC / 5FU / ADM / 徐放期間 / 徐放率 / 疎水性 / 放射線重合 |
研究概要 |
1.多剤併用カプセルに関する基礎検討: 多剤併用抗腫瘍剤カプセルは薬剤としてMMC、5FU、ADMの三剤を充填して生成された。この場合に制癌剤量、γ線量およびモノマー種類を変えて徐放期間、徐放率をin vitroの実験で検討したところ、薬剤の溶出速度を遅くして、特効性を長くするために、母材に疎水性の大きいジエチレングリコールジアクリレートポリマーを使用した。カプセルの作製の最も良い方法としてジエチレングリコールジメタクリレート2Gとポリエチレングリコールジメタクリレート-14を80:20の割合で抗腫瘍剤とともに針状のアンプルの中に入れて、^<60>Co線源のγ線を照射して重合させてカプセルを作製することが徐放期間と徐放率が変えられて、特効性を長くするのに最も適していることを確認できた。 2.担癌動物の作製: 本カプセルを担癌動物に移植するために、ウサギの皮膚癌由来のVX2癌のサスペンジョンを約1〜2cc(1cc中癌細胞は約3万個)をウサギの門脈から注入すると、移植後10日目に肝臓の各葉に肝腫瘤が認められた。この各々の肝腫瘤に針状カプセルを挿入する。 3.カプセルの局所刺激性と薬剤の血液に及ぼす影響の検討: 5週齢のICR系雌性マウスの背部皮下に、約2.5mm径のカプセルを埋入し、3週間目の埋入部皮膚の組織標本を作製し、病理組織学的に検索したところ、刺激性および異物反応は軽度であった。また5週齢のICR系雌性マウスにカプセル挿入後1週間目にエーテル麻酔下で採血し、TOA Microcell Countercc-108を用いて赤血球数および白血球数を測定したところ、実験結果では軽度の貧血が見られたにすぎず、白血球数の減少は見られなかった。尚設備備品費が250万から330万に変更した理由はパソコンシステムを加えたためである事を追記する。
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