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1989 年度 実績報告書

癌のリンパ節転移に関する研究(生細胞を用いたリンパ路の検索について)

研究課題

研究課題/領域番号 63480314
研究機関大阪医科大学

研究代表者

岡島 邦雄  大阪医科大学, 医学部, 教授 (40032867)

研究分担者 原 章倫  大阪医科大学, 医学部, 助手 (20198881)
磯崎 博司  大阪医科大学, 医学部, 講師 (50151436)
キーワード癌 / 癌のリンパ節転移 / 胃周囲リンパ路 / 直腸周囲リンパ路 / BrdU標識リンパ球
研究概要

1.胃周囲リンパ流
胃の部位によりリンパ流に方向性が認められた。各部位ともに小弯側では小弯側リンパ節と左胃動脈系のリンパ節へのリンパ流が、大弯注入では大弯側リンパ節と脾動脈系もしくは上腸間膜静脈系のリンパ節へのリンパ流が主体となり、前壁、後壁では両方向への流れが認められた。リンパ流が多いと考えられる第2群リンパ節は左胃動脈幹リンパ節、総肝動脈幹前上部リンパ節、腹腔動脈周囲リンパ節であり、第3群リンパ節では、総肝動脈幹後部リンパ節、肝十二指腸間膜内リンパ節であった。また左腎静脈上下を中心とする大動脈周囲リンパ節への豊富なリンパ流が証明された。現在胃癌手術時、積極的に大動脈周囲リンパ節の郭清を施行し、症例を集積中であるが、従来予測されていた以上に大動脈周囲リンパ節にリンパ節転移が証明され治療効果を上げている。
2.直腸周囲リンパ流
直腸の部位によりリンパ流の方向性が認められた。直腸S状部では上方向リンパ流が重要なリンパ流である。腹膜反転部近傍の上部直腸では、上方向リンパ流が主要なリンパ流であるが、側方向リンパ流も少なからず認められた。下部直腸、肛門管となると、上方向リンパ流、側方向リンパ流がともに重要なリンパ流となっている。この結果は、直腸癌のリンバ節転移の検討からも裏づけられた。また、リンパ節転移を起こしやすい直腸癌の特徴も把握できつつある。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 原章倫: "BrdU標識リンパ球を用いた胃周囲リンパ流の研究" 大阪医科大学雑誌. 47. 172-187 (1988)

  • [文献書誌] 岡島邦雄: "「スキルス胃癌」の臨床病理" 消化器外科. 12. 1285-1293 (1989)

  • [文献書誌] 岡島邦雄: "残胃癌の治療と対策" 外科治療. 61. 486-491 (1989)

  • [文献書誌] 岡島邦雄: "噴門側胃切除術" 手術. 43. 1357-1363 (1989)

  • [文献書誌] 岡島邦雄: "腹腔動脈周囲リンパ節【○!7】・【○!8】・【○!9】郭清のコツ" KARKINOS. 3. 223-230 (1990)

  • [文献書誌] 岡島邦雄: "新外科学大系22c 胃・十二指腸の外科III 胃癌ーー手術適応と術式の選択、術前治療および処置" 中山書店, 50 (1989)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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