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1989 年度 実績報告書

サルくも膜下出血モデルを用いた脳血管攣縮治療法の検討

研究課題

研究課題/領域番号 63480325
研究機関東京大学

研究代表者

斉藤 勇  東京大学, 医学部(病)脳神経外科, 助教授 (20186927)

研究分担者 山川 健太  東京大学, 医学部(病)脳神経外科, 助手 (40200589)
中込 忠好  東京大学, 医学部(病)脳神経外科, 助手 (90198052)
椿 真一  東京大学, 医学部(病)脳神経外科, 助手 (30205223)
吉本 智信  東京大学, 医学部(病)脳神経外科, 助手 (30201065)
佐々木 富男  東京大学, 医学部(病)脳神経外科, 講師 (10134561)
キーワードsubarachnoid hemorrhage / vasospasm / α_1-blocker / monkey
研究概要

蜘蛛膜下出血後に生じる脳血管攣縮に対する治療の試みとして、血圧を下げないで脳血管を選択的に拡張させることを目的としてα1blockerであるデタント-ルを用いて実験を行った。脳血管におけるα1recepterは猿以上の高等動物において証明され、それ以下の下等動物ではあまり存在しない為、人にたいする効果を議論するには猿で実験を行う必要があった。
実験方法は体重3.5-5.0kgのカニクイ猿を用いて、1日目に全麻下にて脳血管撮影を行い、8日目に開頭術後、直視下に蜘蛛膜下腔に動脈血5ccを注入した。15日目に脳血管撮影を再度行い脳血管攣縮の存在を確認した後、血圧、血液ガス、脳波、脳血流の監視下に、デタント-ルをまず1μg/kg/min 10分間投与し、さらに、10μg/kg/min 10分間投与し脳血管拡張と脳血流の改善を調べた。
現在までに9頭行い全例にて脳血管攣縮の存在を確認しデタント-ル1μg/kg/min 10分間投与では変化はないが、10μg/kg/min 10分間投与投与後6例にて脳血管拡張を確認した。しかし、5頭にて血圧の低下が生じ(meanBP70-80→50-60)それに伴い脳血流が5-10ml/100gm brain/min低下した。autoregulationの存在する例では10分前後で脳血流は元に戻り、なかには、投与前より増加する例も存在した。
現時点での評価としては、脳血管拡張に効果はあり、血圧の低下による一時的な脳血流低下はあるものの投与前より脳血流が増加する例もあるので、全身血圧の低下を伴わない投与方を工夫すれば脳血管攣縮に対する治療方として可能性のあるものと思われる。又、工夫する必要があるものと思われる。

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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