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1988 年度 実績報告書

磁気刺激による運動誘発電位に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63480330
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

児玉 南海雄  福島県立医科大学, 医学部, 教授 (40004999)

研究分担者 佐々木 達也  福島県立医科大学, 医学部, 助手 (00153990)
キーワード磁気刺激 / 運動誘発電位
研究概要

磁気刺激による運動誘発電位の臨床応用を目的に、動物実験を行なった後、健康成人及び運動麻痺患者における記録を試みた。
まず、雑種成犬6頭を用い頭皮上から磁気刺激装置にて運動領野近傍を刺激し、上腕二頭筋の誘発筋電図を記録した。9-10mgecにピークを有する一相性の波形が再現性よく認められ、運動誘発電位と考えられた。磁気刺激そのものによって脳波の変化は認められなかったが、脳波が消失する程度の血圧低下、麻酔剤負荷を行なうと潜時の延長、波形の消失が認められた。
次に、健康成人18人において、直径12cmのコイルを頭皮上、頭頂部正中上において刺激し、両側母指球筋の誘発筋電図を記録した。その結果潜時25.3±1.22の一相性の波形が左右差なく認められた。磁気刺激に際して特に痛みは感じられず、合併症は皆無であった。一方、運動麻痺を有する患者では、軽度の運動麻痺の場合は潜時の延長は認められず、左右差も認められなかったが、完全麻痺の場合、患側において波形は認められなかった。
以上のごとく、磁気刺激は電気刺激に比して非侵襲的で、安全に運動誘発電位の記録が可能であった。しかし、刺激部位、刺激強度を正確に把握できず、運動誘発電位の厳密な評価が困難であるという欠点が認められた。現在までの検討では、被刺激部位は皮質または皮質下と思われるが、現在までの検討では、被刺激部位は皮質または皮質下と思われるが、刺激用コイルの改良により刺激部位を限局することや、磁気刺激により生ずる渦電流の測定も必要と考えられた。

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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