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1988 年度 実績報告書

筋萎縮発生メカニズムとその治療に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63480338
研究機関金沢大学

研究代表者

立野 勝彦  金沢大学, 医療技術短期大学部, 教授 (40092788)

研究分担者 染矢 富士子  金沢大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (60187903)
洲崎 俊男  金沢大学, 医療技術短期大学部, 助手 (40171194)
灰田 信英  金沢大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (00135089)
キーワード筋萎縮 / 神経発芽 / 運動終板 / 神経軸索輸送
研究概要

筋萎縮により支配神経の発芽機構、運動終板の形態と神経内軸索輸送がどのように変動するのかを検索した。実験的筋萎縮は支配筋の部分脱神経又は当該筋の不動化により作成し、3〜4週間後に筋を摘出した。神経の発芽はアセチルコリンエステテラーゼ・銀染色、運動終板の形態はアセチルコリンエスラーゼ染色による組織化学的検索を行った。軸索輸送の動態解析はfast axoplasmic transportのポリペプチドの移動速度を^3Hでラベルして測定した。
1.部分脱神経に伴う発芽について
残存正常神経線維から筋内での枝分かれが起こり、除神経線維に機能的シナプスが形成(側枝発芽)される現象と神経終末の増大が認められた。これらの頻度は観察した運動終板の18.4%が側枝発芽であり、3.3%が神経終末の増大であった。
2.運動終板の形態について
側枝発芽に支配されている運動終板の大きさは平均230μm^2であり、平均最大径は45μmであった。神経終末の増大により支配されている運動終板の大きさは平均247μm^2、平均最大径は49μmであり、発芽の形成の違いによる運動終板の形態に差異は認められなかった。
3.軸索運送の移動速度について
ポリポプチドの移動速度は、対照群では平均353mm/日、萎縮筋群では平均336mm/日であり、筋萎縮ではfast axoplasmic transportの速度は変化しなかった。
以上のように、萎縮筋ではその活動性が低下すると、新たに機能的シナプスが再形成される。この再形成には軸索輸送のfast axoplasmic transport成分の関与が小さく、筋機能の維持にはこれ以外の栄養性因子の関与が推測される。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Fujiko Someya;Katsuhiko Tachino;Nobuhide Haida: Brain Research.

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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