研究課題/領域番号 |
63480354
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
藤田 喜久 川崎医科大学, 麻酔科, 助教授 (10144263)
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研究分担者 |
藤藤 恵美子 川崎医科大学, 麻酔科, 助手 (90213587)
木村 健一 川崎医科大学, 麻酔科, 助手 (90214874)
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キーワード | 肝臓循環 / 微小循環 / 血液量 / 吸入麻酔薬 / 色素希釈曲線 |
研究概要 |
1.各種揮発性麻酔薬の肝臓循環への直接作用を明らかにする目的で、ラットの肝臓を摘出し灌流下に実験を行った。揮発性麻酔薬はホロファイバ-型人工肺を通じて、灌流液に溶解させた。灌流液には、赤血球を浮遊させたKrebsーHensleit液を用い、門脈より順行性に肝臓に送液した。送液量は灌流圧が15cmH_2Oとなるように調節し、実験中の送液量は一定に維持した。そして、各種揮発性麻酔薬(濃度1,2MAC)による肝臓酸素消費量、灌流圧、肝臓内赤血球容積およびアルブミン分布容積の変化を調べた。 2.セボフルレン、ハロセンの肝臓循環への影響 ハロセンとセボフルレンは共に、濃度依存的に肝内血管拡張をきたすこと、ハロセン2MACによりDisse腔容積(アルブミン分布容積ー血管容積)が増加することが明らかになった。一方、セボフルレンではこの変化は認められなかった。 3.イソフルレン、エンフルレンの肝臓循環への影響 灌流液中にイソフルレンを溶解させるとエンフルレンに比べ有意に灌流圧が低下し、イソフルレンは肝臓内の血管拡張をきたすことが明らかにされた。 4.現在はCa桔抗薬による肝臓循環への影響を検討している。今後は、イヌを対象として、in vivoでの麻酔薬、各種血管拡張薬の肝臓循環への影響を検討する予定である。
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