研究課題/領域番号 |
63480354
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔学
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
藤田 喜久 川崎医科大学, 医学部・麻酔科, 助教授 (10144263)
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研究分担者 |
遠藤 恵美子 川崎医科大学, 麻酔科, 助手 (90213587)
濱田 宏 川崎医科大学, 麻酔科, 助手 (10218539)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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キーワード | 肝臓循環 / 腹腔循環 / 肝血流 / 肝臓機能 / 炭酸ガス分圧 / 麻酔薬 / 低酸素性肝障害 / Hypoxic injury |
研究概要 |
麻酔の腹腔循環への影響について、3つ観点から研究を行った。すなわち、1.人工呼吸下での換気条件による影響をとくに炭酸ガス分圧に注目して検討した研究、2.吸入麻酔薬の腹腔および肝臓循環への影響の研究、3.カルシウム拮抗薬の低酸素性肝障害に対する保護効果の研究である。その結果以下の結論を得た。 1.低炭酸素ガス血症では、肝動脈血流の減少がおこる。これに対し、高炭酸素ガス血症では門脈血流が増大しその結果、総肝血流量も増大する。しかし、肝臓の機能についてみると、高炭酸素ガス血症ではindocyanine green(ICG)の半減期は低炭酸素ガス血症のそれに比べ延長しており、肝臓機能の低下がおこることが示された。 2.肝動脈の結紮したビ-グル犬に、1.5MACの吸入麻酔薬(ハロセン、セボフルレン、イソフルレン)を負荷して比較検討した。その結果、(1)イソフルレンはハロセン、セボフルレンに比べ肝臓への血流量と酸素供給量を良く維持すること、(2)ハロセンはセボフルレンに比べて肝機能および肝酸素消費量を抑制することを認めた。 3.カルシウム拮抗薬による低酸素性肝細胞障害に対する保護作用と肝臓内循環への影響について摘出潅流ラット肝モデルを用いて検討した。その結果、120分間の低酸素負荷に続く再酸素化により急激な肝臓内血管の収縮反応ともに肝臓細胞の障害がおこることを認めた。カルシウム拮抗薬(Nicardipine)をあらかじめ潅流液中に投与しておくと、LDHの逸脱を減弱させると共に肝臓内血管の収縮反応を抑制された。カルシウム拮抗薬による肝細胞保護効果には、肝細胞へのカルシウムの流入を直接的に阻止すること以外に血管性の因子が作用している可能性が示唆された。
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