研究課題/領域番号 |
63480355
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
無敵 剛介 久留米大学, 医学部, 教授 (60080917)
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研究分担者 |
高木 俊明 産業医科大学, 講師 (90098864)
清水 大一郎 久留米大学, 医学部, 講師 (70131761)
上田 直行 久留米大学, 医学部, 講師 (70148831)
津田 英照 久留米大学, 医学部, 助教授 (10080920)
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キーワード | 静脈還流機構 / 下大静脈径・流速 / 体循環平均圧 / 循環平衡 |
研究概要 |
右心系静脈還流機構の心血行力学的解明には右心房機能を介する心拍動流を背景とするPreload維持機構としての研究があり、一方、静脈還流圧、抵抗および定常流としての静脈還流(VR)が構成因子となる循環平衡機構を背景とする研究とがある。前者の場合、右心房圧波形の追究が行われ、後者の場合、体循環平均圧(Pms)の測定を行った。 前者の研究成果は動物(犬)を用いて心蘇生時の右心系VR機構を追究するため、横隔膜を距てて胸腔内下大静脈の横径(TICVD)と血流速(TIVCFV)および横隔膜直下腹部下大静脈横径(AICVD)と流速(AIVCDFV)の経時的変化を各種心肺蘇生施行((1)Conventional CPR(CCPR)、(2)New CPR(NCPR)、(3)CCPRと食道内Balloon pumping(IEBP)併用、(4)NCPR+IEBP)時に測定した。閉胸心マ(CCCM)の程度は胸郭縦径の30%→50%とした。〔結果〕(1)CCCMの程度に応じてAIVCFは逆流が順行流の増加に応じて増大した。(2)NCPRではCCPRと比べ初期には頚動脈血流量は格段に多いが、AICVFは逆流成分が多く、時間の経過とともに増大した。(3)IEBPの併用はAICVF逆流成分を減少させる傾向を認めた。(1988年度交付超音波パルスドップラー血流測定システム使用、第7回日本蘇生学会1988.9報告) 後者の研究では、GOエトレン麻酔下の手術患者(Age:591±14,ASA I〜II)でのニトログリセリン(TNG)投与による静脈還流動態の変化を右心機能のPreload Reserveの新しいConcept(Muteki,T 1985)から追究し、この増大効果の規定因子としてのVRと抵抗値との関係を体循環平均圧(Pms)を基準圧とした循環平衡理論により分析した。〔結果〕Valsalva法(Muteki,T 1985)により求めたPmsの変化も小さいことを認めた。(第8回日本臨床麻酔学会1988.11報告)
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