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1989 年度 実績報告書

光工学的手法による子宮内胎児環境因子の測定とその臨床意義に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63480365
研究機関浜松医科大学

研究代表者

寺尾 俊彦  浜松医科大学, 医学部, 助教授 (60022852)

研究分担者 住本 和博  浜松医科大学, 医学部, 助手 (30126817)
金山 尚裕  浜松医科大学, 医学部, 助手 (70204550)
林 賛育  浜松医科大学, 医学部, 助手 (40158564)
小林 隆夫  浜松医科大学, 医学部, 講師 (20107808)
キーワードmeconium / amnioscopy / fluorescence / amniotic fluid / meconium aspiration syndrome
研究概要

われわれは、胎児情報を従来とは全く異なる方法で非侵襲的に得るため、胎児発育、あるいは児の状態変化に伴って、羊水中に排泄される物質とその蛍光の関係を明らかにし、これらを測定するための方法を検討するとともに、プロトタイプの測定システムを昭和63年度に開発した。平成元年度はこのシステムを改良し、精度および、操作性の向上をはかり、正確かつ容易に臨床に利用できるシステムを開発した。前年度のシステムでは経膣的にセンサの先端部を単に手でガイドし、卵膜に接触させ、その前羊水部分の蛍光情報を測定していた。しかし、この方法ではセンサの先端部が、正確に卵膜を通して前羊水に接触しているか否かの判定が困難であった。このため、その診断において正確性に問題があった。そこで、接触部位を目視でも確認しながら測定できるように測定システムに以下の改良を加えた。1.センサ先端部の接触部位を確認できるように、イメ-ジング機能を備えたセンサを開発した。この光ファイバ-は、照明用、励起用、蛍光測定用、イメ-ジング用の計4チャンネルの光学系を一体化し、直径を4.8mmにおそめた。2.目視で確認しながら、同時に羊水中の蛍光情報を測定可能とするため、励起光と照明用白色光源をスイッチングさせた。その周期については、フリッカ-を感じさせない程度とした。3.励起光照射時間に同期して、その間の蛍光を入力、増幅し、パ-ソナルコンピュ-タの液晶画面上にその蛍光スペクトルパタ-ンを瞬時に表示するようにした。以上の改良により目視で測定部位を確認しながら計測することができるようになり、正確な羊水中の蛍光情報、ひいては胎児情報が容易に得られるようになった。平成2年度においては、本システムを用いて臨床デ-タを多く蒐集し、その臨床評価を行い、この蛍光による診断法が母児の周産期管理に有用であることを明らかにしたい。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 寺尾俊彦: "羊水鏡" 産婦人科の実際. 38. 347 (1989)

  • [文献書誌] Hiroo Naruse: "Diagnosis of Meconium Aspiration Syndrome(MAS)and Amniotic Fluid Embolism by the Fluorescent Measurement Based on the Characteristics of Porphyrins." Journal of Perinatal Medicine. 17. 104 (1989)

  • [文献書誌] 成瀬寛夫: "胎便中蛍光物質を利用したMAS(Meconium Aspiration Syndrome)の診断" 日本新生児学会雑誌. 25. 146 (1989)

  • [文献書誌] 成瀬寛夫: "胎便中蛍光物質の同定・精製および臨床応用に関する研究" 日本新生児学会雑誌. (1990)

  • [文献書誌] 成瀬寛夫: "蛍光を用いた胎便吸引症候群(MAS)の特異的診断法に関する研究" 日本産科婦人科学会雑誌. (1990)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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