研究分担者 |
塚本 光俊 千葉大学, 医学部, 助手 (20179980)
上田 昌弘 千葉大学, 医学部, 助手 (70193810)
柿栖 米次 千葉大学, 医学部, 講師 (60126513)
麻薙 薫 千葉大学, 医学部, 講師 (30114226)
木村 毅 千葉大学, 医学部, 助教授 (80003391)
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研究概要 |
1.ヒトの色覚において,老化とともに青黄異常をきたすことが知られている。これを色図形を用いたカラ-パタ-ンVECPで他覚的に検討し,赤緑異常,青黄異常双方の障害を示した。しかしその障害程度は青黄異常が明白であり,その障害機序は,無水晶体の検討により,水晶体の黄色化ではなく,網膜を含むより中枢レベルでの機能低下が主因であると考えられた。 2、ヒトの老化には網膜を含む脳内の神経伝達物質が関与していることが示唆されている。ド-パミンが欠乏するパ-キンソン病はパタ-ンVECPの頂点潜時が延長することが知られている。ド-パミン投与中の若年性パ-キンソニスムにおいて,ド-パミン投与中止を投与後にパタ-ンVECPを測定し,パタ-ンVECPの頂点潜時を比較したところ,投与中止した場合,有意にパタ-ンVECPの頂点潜時が延長しており,老化に伴なうパタ-ンVECPの潜時延長は,ド-パミンのような神経伝達物質が関与していることが示唆された。 3、マウスにおいてド-パミン作用遮断剤であるハロペリド-ルを投与し,フラッシュVECP,ERGへの影響をみた。VECPの頂点潜時は延長し,ERGのb波振巾の軽度低下が認められた。ハロペリド-ルは,より高次の中枢に影響することがわかり,ド-パミンがその視路系に関与することがわかった。しかしながら網膜レベルにおいても影響が認められたことから,ド-パミン欠乏マウスにおいて,網膜内のド-パミンの局在や定量を試みたい。 4、パタ-ンERGによって他覚的に調節巾を測定し,その加齢による低下を認めた。
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