研究課題/領域番号 |
63480398
|
研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
松井 瑞夫 日本大学, 医学部, 教授 (50058913)
|
研究分担者 |
八尾 雅章 日本大学, 医学部, 助手
江川 知子 日本大学, 医学部, 助手
萩田 勝彦 日本大学, 医学部, 助手
湯沢 美都子 日本大学, 医学部, 講師
|
キーワード | 眼底写真 / 加令変化 / 黄斑 / 眼底後極部 / 三板式CCDカメラ / 画像処理 |
研究概要 |
基礎資料の集収を行うため、日大医学部綜合検診センター受診者約3000名の眼底写真から1689名の眼底写真を選んで、その眼底写真の黄斑所見について検討を行った。これらの症例は1)眼に関する自覚症状がない、2)矯正視力0.8以上、3)糖尿病以外の全身疾患の既往症がないことを基準にして選んだ。その眼底所見のうち、加令変化として、硬性ドルーゼ、軟性ドルーゼ、網膜色素上皮の萎縮、漿液性網膜色素上皮剥離、漿液性神経上皮剥離、網膜下脈絡膜新生血管を加令変化として選び、それぞれの写真について、その有無および病巣の数を調査した。個々の写真の調査にあたって、画像処理による検討との対比を考え、調査範囲を中心窩を中心に5乳頭径範囲と規定した。調査は先づ右眼の眼底写真について行った。その結果、1689眼中378眼22.4%に加令変化を認めた。その内訳は、ドルーゼン373眼22.1%、網膜色素上皮の萎縮12眼0.7%、漿液性網膜色素上皮剥離4眼0.2%であった。さらに調査範囲を黄斑(1乳頭径)に限ってみると、加令変化の検出率は1689眼中155眼9.2%であった。つぎに加令変化の左右眼における発生率を比較するために、左眼についての同様の調査結果と比較した。左眼における加令変化の検出率は1689眼中1297眼76.8%であったが、加令変化の程度を比較すると左右差があることが判明した。 以上の基礎資料の集収とは別に、三板式CCDカメラを入力装置とし、眼底を眼底カメラを通して直接ビデオデープに記憶する方式と、予め撮影された眼底写真を三板式CCDカメラを用いて、画像処理装置に入力する方式との優劣を、画像の優劣、実用性の優劣などを主たる目標に検討した。その結果、眼底写真を資料にし、処理を行う方法が実用性では、はるかに優れており、画像の質の点でも大きな差がないことが判明した。
|