研究課題/領域番号 |
63480404
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
浦郷 篤史 鹿児島大学, 歯学部, 教授 (60047769)
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研究分担者 |
津田 智子 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (40172019)
仙波 伊知郎 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (60145505)
北野 元生 鹿児島大学, 歯学部, 助教授 (10142118)
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キーワード | 加齢 / 組織学 / 人体 / 歯周組織 / 顎関節 / 舌 |
研究概要 |
1.歯周組織の加齢変化: 人体病理剖検例の上・下顎骨(136歯周組織、0〜76歳)の非脱灰組織標本を作製し、加齢と病変(とくに歯肉炎、歯周炎)との関連性について、病理組織学的ならびにX線学的観察を行なっている。接合上皮細胞の分裂指数と上皮層の形態変化指数(1度〜4度)は、歯肉炎と歯周炎とを鑑別する指標となりうる可能性があることがわかった。また、歯肉上皮のびらん、潰瘍と歯周組織における炎症の拡がりとの間には有意な関連性が認められた。 2.顎関節の加齢変化: 人体病理剖検例顎関節(145例、0〜91歳)の非脱灰組織標本を作製し、光顕的観察を行った。20歳代後半から加齢に伴って、下顎頭関節面部における増殖層は消失する傾向を示し、軟骨層は線維化し、軟骨下骨および下顎穿皮質骨は徐々に吸収する。関節円板には著変はなかった。顎関節部を支配する動脈(顎動脈、浅側頭動脈)の枝には50歳代から動脈硬化症が比較的顕著となる傾向がみられた。 3.舌の加齢変化: 加齢に伴って舌は厚さを減じ(とくに60歳代以降)、20歳代以降では固有層、筋層内に脂肪の沈着が加齢的に増加していた。 4.加齢と発癌: 純系ラット(300匹)にDNBUを1日2回連続投与して舌癌を生じさせた(発癌率95%)。老齢群(生後2年以上)では、発癌時期が遅れ、腫瘤径が小さく、多発する傾向が認められた。
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