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1989 年度 実績報告書

クロ-ン化軟骨培養細胞株を用いた軟骨細胞の増殖・分化及び石灰化機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 63480411
研究機関大阪大学

研究代表者

滝川 正春  大阪大学, 歯学部, 講師 (20112063)

研究分担者 浅田 彬  大阪大学, 歯学部, 講師 (50028734)
キーワード樹立細胞株 / 軟骨細胞 / 骨芽細胞 / プロテオグリカン / コラ-ゲン / 軟骨肉腫 / 石灰化 / アルカリホスファタ-ゼ
研究概要

1・マウス肋軟骨成長軟骨由来のクロ-ン化軟骨細胞について
1)石灰化能を有するMGC/T1,17細胞の石灰化は上皮成長因子(EGF)及びトランスフォ-ミング成長因子β(TGFβ)により阻害された。また、アルカリホスファタ-ゼ活性もEGF及びTGFβにより阻害された。一方、DNA合成は両因子により亢進した。2)MGC/T1,17細胞を^<125>IーEGFとインキュベ-ト結合実験を行なったところKd値1.6nMの受容体が19万個/細胞存在することが明らかとなった。3)前年度に樹立したMGC/T1,4 T1,17及びT1,18細胞のconditioned medium(CM)をウサギ肋軟骨初代培養細胞に添加すると軟骨細胞の分化機能のマ-カ-であるプロテオグリカン合成がT1,4とT1,18細胞のCMでは上昇したがT1,17細胞のCMでは上昇しなかった。
以上の結果、MGC/T1,18細胞は産生物質の面から軟骨細胞の分化機能の一部を保持していること、又、MGC/T1,17細胞は成長因子に対する応答性の面からも骨芽細胞株の性質を有することが明らかとなった。
2・ヒト軟骨肉腫由来のクロ-ン化軟骨細胞株HCSー2/8細胞について
昨年樹立したHCSー2/8細胞は軟骨に特異的なIX型コラ-ゲンを産生し、又、インスリン様成長因子I及びII、さらにTGFβに応答してその分化機能が亢進し、一方、ビタミンAにより分化機能の発現が抑制されることから、軟骨細胞としての基本的な性質を有することがさらに確認された。本細胞は通常の培養条件下ではアルカリホスファタ-ゼ活性も低く石灰化しないが、ビタミンC存在下で培養するとアルカリホスファタ-ゼ活性が上昇し10倍以上に上昇した。なお、石灰化しない理由としては本細胞が石灰化阻害因子を産生していることがあげられる。以上の結果、本細胞は内軟骨骨形成機構の研究に適した細胞株であることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] M.Takigawa: "Establishment from mouse growth cartilage of clonalcell lines with responsiveness to parathyroid hor-mone,allcaline phosphatase activity and ability to produse an endothelial cell growth inhibitor" Calcif,Tissue Int.45. 305-313 (1989)

  • [文献書誌] M.Takigawa: "Establishment of a clonal human chondrosarcoma cell line with cartilage phenotypes" Cancer Research. 49. 3996-4002 (1989)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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