研究課題/領域番号 |
63480421
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
村山 洋二 岡山大学, 歯学部, 教授 (50029972)
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研究分担者 |
後藤 弘幸 岡山大学, 歯学部, 助手 (90205609)
栗本 桂二 岡山大学, 歯学部, 助手 (80161769)
永井 淳 岡山大学, 歯学部, 助手 (70172484)
栗原 英見 岡山大学, 歯学部附属病院, 講師 (40161765)
野村 慶雄 岡山大学, 歯学部, 助教授 (50107075)
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キーワード | 歯周病 / LAD(白血球接着不全症) / LFA-1ファミリ-分子 / 好中球機能 / HLAクラスII抗原 / RFLP(DNA制限フラグメント多型分析) |
研究概要 |
〈研究1〉白血球膜糖蛋白に異常のある歯周病の分る病態解析 ある歯周炎患者の病態を、白血球膜糖蛋白分子の機能から解析した。 1.ある歯周炎患者(2名)は白血球機能異常を有し、白血球膜糖蛋白抗原であるLFA-1ファミリ-のβ鎖を欠くことをSOS-PAGEとWestern blot法で知った。 2.同患者は、単クロ-ン抗体を用いるフロ-サイトメトリ-の研究から、LFA-1ファミリ-のβ鎖分子の細胞表面出現異常があった。 3.同患者は、細胞内分子が走化因子の刺激を受け難い状態であった。 4.RFLP分析によって、β鎖の機能分子を検索中である。この分析結果は、白血球膜糖蛋白異常が関係する歯周病の遺伝子診断を可能にする。 〈研究2〉歯周病患者の遺伝子診断 宿主要因の明確な歯周病患者について、HLA抗原のタイピングを行なうと伴に、HLA遺伝子の分析を行なった。 1.細菌叢・好中球機能、免疫応答、リンパ球サブセットなどを調べた歯周炎患者14名および健常者4名間で、HLA-DRβあるいはHLA-DQβに対するcDNAプロ-ブを用いてSouthern blot分析を行ない、バンドを比較した、4名の患者に特有のバンドを検出した。 2.HLA遺伝子の変異から歯周病を診断する可能性を示唆した。 〈研究3〉若年性歯周炎を発症した1家族の症例研究 3姉妹(若年性歯周炎)とその両親(成人性歯周炎)の家族のうち、父親を除く4名は歯周病原性細菌に対して末梢血IgG抗体はあがっていなかった。 1.細菌叢、好中球機能、HLAタイプ、リンパ球機能などの宿主要因を調べたが、末梢血IgG抗体をあげないことに関連する宿主要因を見いだし得なかった。 2.免疫応答の機能異常に関連する分子変異を検出したい。
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